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薬の効かない勃起障害(薬剤抵抗性ED)-傾向と対策-

勃起障害という言葉を聞いたことがありますか。
そしてお薬の効果がない勃起障害とは、どのような状態なのでしょうか?

勃起障害(以降erectile dysfunction:EDと記します)でお悩みのかたは日本中にたくさんいらっしゃると思います。

EDの日本における有病率は、40代が20%、50代が40%、60代が60%と高く、ED患者は1000万人近いと考えられています。

これらの患者さんの救いとなったのが青い錠剤のシルデナフィル(バイアグラ®︎)でしょう。1999年には日本の厚生省の製造承認が通り、同年3月に国内販売が開始されました。

その後、さらに強力なバルデナフィル(レビトラ®︎)、36時間作用が持続するタダラフィル(シアリス®︎)が発売され、さらに選択肢が広がり恩恵にあやかった方も沢山いらっしゃるでしょう。

しかし、これらのお薬の効果は100%ではないのです。
数割の方は、薬の効かない勃起障害であり、解決方法を求めています。

私はこれを「薬剤抵抗性ED」と名付けました。そして、薬剤抵抗性EDに対してフォーカスし的確な傾向と対策を説明した書籍、ホームページはほとんど見たことがありませんでした。

そこで私はそのようなお悩みを持つ皆さんに「それにはどのような病態なのか」、「なぜお薬がきかないのか?」、そして「その対処法は何なのか」を詳しく説明したいと思いこの記事を書いています。

ぜひ、薬剤抵抗性EDを克服したい方はこの記事をお読みになってください。

読者の対象は若年者から高齢者まで広範囲です。なぜなら勃起障害の原因には大きく分けて器質性(体の問題)と心因性(心の問題)がありますが、若年者では心因性ED、高齢者では器質性EDが原因となり薬剤抵抗性EDは起こり得るからです。

この記事では、まずは勃起障害(ED: erectile dysfunction)の一般的解説をしていきます。その分類、何がリスクになっているのか、どのように対処するのか? など、当事者であれば気になること、知っておきたいことを書きました。

これが今回の内容となります。EDに関して全てを詰め込みました。

第1章:勃起のメカニズムを知っていますか?
第2章:自分の勃起機能を確認しよう(勃起硬度セルフチェック)
第3章:健康と性機能の関わり-良い勃起は健康な心身から-
第4章:生活習慣で勃起が悪化したり改善したりする
第5章:薬物療法無効の器質性EDに対する治療
第6章:EDの原因となる薬の副作用はないでしょうか?

第7章:心因性EDの詳細とセックスセラピー

最初に勃起のメカニズムを知ってもらうために第1章を書いています。解剖的なことや、生理学的なことから詳しく解説していきます。そして第2章では自分の勃起障害を的確に判断するために評価法を書きました。

次に、全身状態とEDに関して第3章で解説し、第4、5章では体の問題に起因するED(器質性ED)に対する生活指導と治療法を論じていきます。

第6章では注意しなければならない薬の副作用について書いています。

最後に心因性EDに対して、その具体的な心理状態、体の反応、解決策であるセックスセラピーについて7章で解説しました。特に重度な心因性EDの場合は時間がかかる場合もありますが、われわれの取り組みも含めて解決法をお伝えしたいと思います。

今回のnoteは記事というかそのまま本にしても良い内容だと思います。考えられることを全て書いたので合計3万文字を超える長さになってしまいました。読み応えはあると思います。この記事が皆さんの勃起不全を乗り越える助けとなれれば幸いです。ぜひ、読んで、さらに実践してみてください。

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