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「金融機関の内部監査の高度化に向けたモニタリングレポート(2024)」

昨日、金融庁は『金融機関の内部監査の高度化に向けたモニタリングレポート(2024)』を公表しました。

このレポートは、金融庁が2019年6月に「金融機関の内部監査の高度化に向けた現状と課題」を公表し、その後も金融機関に対する内部監査の高度化に向けたモニタリングを継続し、2023年10月には、大手銀行グループにおける内部監査の取組状況及び課題認識を整理した『「金融機関の内部監査の高度化」に向けたプログレスレポート(中間報告)』を公表していいます。

 今回のレポートは、昨年に公表した中間報告後にも地域金融機関、大手証券会社、大手保険会社に対するモニタリングを進め、それらモニタリングの結果を整理し、金融庁の問題意識・期待水準などを取りまとめ公表しています。
金融庁は、このレポートが、各金融機関において、その規模・特性に応じた内部監査高度化の取組推進の一助となることを期待しているとしています。

更に、引き続き、金融機関に対して深度あるモニタリングを進めるとともに、内部監査の高度化を促していく方針であるとしています。
 
内部監査の水準については、モニタリングを通じて以下の様な段階を提示しています。
第一段階(Ver1.0)=事務不備監査:事務不備、規程違反等の発見を通じた各部門への牽制機能の発揮
第二段階(Ver2.0)=リスクベース監査:リスクアセスメントに基づき、高リスク領域の業務プロセスに対する問題を提起
第三段階(Ver3.0)=経営監査:内外の環境変化等に対応した経営に資する補償を提供
第四段階(Ver4.0)=信頼されるアドバイザー:保証やそれに伴う課題解決に留まらず、経営陣をはじめとする組織内の役職員に対し、経営戦略に資する助言を提供
 
各金融機関は、規模・特性に応じて、継続して内部監査の高度化に取り組んでいる事を確認したが、その一方で高度化に向けた先進的な金融機関と発展途上にある金融機関とでは、進捗状況に顕著な差異があるとも記しています。

その理由について、規模の大小より経営陣の意識の差が大きく影響していると指摘しています。

更に、その差異は、人材を含めたリソースの確保をはじめとする金融機関の経営全般にわたる問題で、内部監査部門だけでは解消が難しく、「経営陣や監査委員・監査役の理解と支援姿勢」が大きく影響しているとしています。

先日、金融庁は「2024事務年度金融行政方針」を公表しました。
 
全ての金融機関は、顧客本位業務運営を当たり前として、金融サービスを提供する必要があります。
 
ワタシの本業の内部監査については、まだまだ力不足だと感じています。
まぁ、少なくともワタシには、残された時間では、第三段階にまでたどり着くのは難しいと思います。てか、第二段階にいるのかぁ?

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ありがとうございました。

本日は、ここまで。お付き合いいただき、有難うございました。

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