アンコンシャス・バイアス
いま、あなたの心の中には、どの様な音楽が流れていますか。
「アンコンシャス・バイアス」とは、先入観や思い込みなどによる、無自覚な偏見と言う事ではないかと思います。
例として挙げられるのは、女性や若者に対する思い込み、さらにはマイノリティに対する偏見といったものではないでしょうか。
ちなみに、「unconscious bias」の<unconscious>とは、「意識していないさま。無意識的な。」と言う意味があります。
また、<bias>とは、「偏り。偏見。先入観。傾向。」と言う意味があります。
よく、職場における、「アンコンシャス・バイアス」の例として、「定時で帰る従業員は怠けていて、残業する従業員は頑張っている」とか、「テレワーク勤務よりオフィス勤務をする部下を評価すべき」などが挙げられていたりしますが、どうでしょうか?
こんな事、さすがにないと思いますけど。
ちなみに、「アンコンシャス・バイアス」は、ハラスメントと関連して捉えられることも多くありますね。
ハラスメントにつながる場合、特に多いのは「べき論」を主張する事です。
例えば、部下は上司よりも早く出社すべき、上司より遅く帰るべきとか、「普通は~」とか、「~するのが当たり前」みたな発言もよく使われるようです。
同じ様に、女性社員に対して仕事の量を抑え、あまり責任を負うことのないよう調整し、男性社員にはチャレンジングな仕事を振るなど、管理職自身は、うまくバランスをとっていたつもりのようですが、実際には、女性社員は「自分には仕事が任されない、男性だけが経験を積めて、キャリアアップできる」と感じ、男性社員は「自分にばかり重い仕事が振られている」と感じていたようで、それぞれの不満が募っていたと言った例もあるようです。
この場合は、管理職のアンコンシャス・バイアスが問題となりますが、これがまた実務では大変難しいのも事実です。
よく、解決策として管理職は、部下の一人ひとりにしっかりと向き合い、個人に合ったマネジメントをすることが必要とされますが、「言うは易く行うは難し」と言う事かと思います。
先日、ある報道番組を観ていました。
特段、真剣に視聴していた訳ではありませんが、認知症の方を受け入れる介護施設(老人ホーム)についての特集でした。
そこは、デイサービスも行っている様ですが、特に認知症の方を多く受け入れており、そのユニークな介護についての紹介もされていました。
また、その主宰される方の経験と想いなども紹介されていました。
数名の入居者の実態についても紹介されていましたが、最後に紹介された男性について、なかなか施設に馴染めない様な状況にあることを紹介していました。
認知症の方なので、コミュニケーションは難しいのですが、<出口を探している>みたいなキーワードを使われる男性なのですが、その際に男性のプロフィールをテロップで流していて、年齢はいいとしても、“元銀行マン”と表示されました。
どうでしょうか?
元銀行マンに対するイメージ、エリートだったのに残念、エリートだけに面倒くさいとこだけ残っている的な感想を視聴者に持たせ様としてない?と疑問に思ってしまいました。
なんとなく、番組を制作するサイドの意思みたいなものを感じてしまいました。
いやまぁ、そんな意図はないと信じていますが、とは言えマスコミにしても、アンコンシャス・バイアスというか、予断をもっているのは確かだと思っています。
少し前に、日経平均株価は4万円を超えているのに、「不景気なのに物価上昇で生活はよくならない」、「給料も上がらず何のメリットもない」、「金持ちだけが得している」、「政治家は裏金を持っても納税しない、我々は少ない給料から納税している」みたいなことを街のインタビューと、フリップを使って説明するテレビ番組を拝見しました。
まぁ、物価上昇は確かだし、実質賃金も上がっていません。
とは言え、国民の大半が納めている年金基金、その年金積立金の管理・運用を行うGPIFの運用収益は、間違いなくこの株価上昇を享受しています。
このあたりのことは、何も伝えないし、物価上昇が悪の様に伝え、価格を上げずに頑張る企業を讃える番組に何の意味があるのだろうか?とも思います。
物価上昇が、まわりまわって自身の給与上昇などに反映させるためにも、少なくとも経済成長しなければ、国力も落ちていくことを伝えて欲しいなぁと、思っています。
ま、これもワタシのテレビ番組に対するアンコンシャス・バイアスなんですが。
本日の1曲は、高橋優さん「ボーリング」です。
歌詞の中に、「あ~面倒臭ぇ!話しを合わさなきゃならないのが 面倒臭ぇ! つまんないのに面白いふりすんのが 面倒臭ぇ!」とあります。
好きですねぇ。
本日は、ここまで。お付き合いいただき、有難うございました。