偽善
いま、あなたの心の中には、どの様な音楽が流れていますか。
先日、昼からの在宅勤務に備え、自宅最寄りの地下鉄駅の地上出口をでると、白杖を手にした男性を見かけました。
広い歩道には黄色の点字ブロックも敷かれていますが、無断駐輪やペットボトルを錘にした分譲マンションの広告などがあり、まぁちょっと歩き難そうに見えます。
とりあえず大きな声で、手伝いが必要か確認したところ、頼むとの事でしたので、ワタシもバス停方面に向かう旨を伝え、左肘を掴んでいただき、60mほど先にあるバス停までご案内しました。また、停車しているバスの行き先を告げると、乗車したいバスであるとの事でしたので、入り口までご案内しました。
道すがら、彼が「なんで駅の出口からバス停まで、分かり難いつくりなんだろう」と仰っていました。
障害物は、そんなに苦じゃないのかなぁと逆に感心してしまいましたが、当然のこと点字ブロックの上に自転車などを駐輪することなどは問題外ですが。
さて、彼がバスに乗り込んだあとワタシは、元の出口付近にあるスタバでダークモカチップフラペチーノでひと息つきました。
最初に、ワタシもバス停方面に向かうと告げましたが、バスに乗車する予定はなく、近くの駐輪場から自転車で自宅まで帰る予定ですし、本来なら駐輪場のある大きな通りを挟んだ反対側の出口から出るのですが、ただこのスタバでひと息つくつもりで、いつもとは反対の出口から出ただけなんですね。そこで偶々、彼を見かけ、急ぎの用事もないことから彼に声を掛けただけという事です。
彼から感謝される様な要素は、まったくと言ってないという事です。
ただ時間があった事で、単なる自己充足感と周りへの自己顕示欲のために彼を使ってしまったという事です。まさに偽善そのものとなります。
申し訳ないと思っています。
今日の1曲は、ピンク・フロイド(Pink Floyd)の「原子心母(Atom Heart Mother Pink Floyd)」です。この曲は、1970年に発売された同タイトルのアルバムのA面(当時はアナログレコード盤)を使い切る23分の楽曲です。中学生だったワタシが聴いた、初めてのピンクフロイドでした。いまでは珍しくないのかも知れませんが、オーケストラぽいチェロなどの音色や、ちょっと物悲しいコーラスなどが記憶に残っています。ただ、何と言ってもこの曲は無音に近いところから徐々に楽曲が始まります。アナログレコード盤に針を落とすと、最初はスピーカーから“パチパチ”とノイズだけが流れ、管楽器がファンファーレの様にも感じられるプロローグ。中盤にはギターとキーボードで現代的な気怠さも感じられます。
メンバー自身も、あまり評価していないアルバムだと聞いたことがありますが、ワタシにはいまだに傑作と思えるアルバムのひとつです。
ヒプノシスによる牛のジャケットも有名ですね。
本日は、ここまで。お付き合いいただき、有難うございました。
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