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インプリケーション

いま、あなたの心の中には、どの様な音楽が流れていますか?
 
 『インプリケーション』と言う言葉は、日本語では「含意(がんい)」と訳されるようです。その「含意」ですが、「表面に現れない意味を含みもつこと」とWebなどで知る事が出来ました。
少し前のことになりますが、米国のSVB(シリコンバレー銀行)が破綻しました。その他にも幾つかの米国の銀行が破綻しましたし、スイスのクレディ・スイスも同国のUBSによって救済合併されました。AT1債の無価値による投資者の損失が被りました。
発端となったSVBですが、シリコンバレーのハイテク新興企業に資金を貸し出し、そこから預金を預かっているような銀行でした。なぜ急激に破綻に至ったかというと、SVBの株価が2日間で86%も下落したことより、不安を感じた預金者が一斉に預金を引き出した事により、資金繰りが上手くいかない状態になり、米国の規制当局の管理下に置かれ、実質的に破綻となりました。
では、なぜSVBの株価が下がったのでしょうか?それは、主にFRB(連邦準備制度理事会)インフレ抑制のため積極的に政策金利を引き上げていることが挙げられます。FRBの金利引き上げによりSVBが保有する債券の評価が下がり、債券の一部を売却し損失を計上しました。この損失をカバーするためにSVBは株式を売り出す事で資金調達をしようとしましたが、それに失敗していまい。結果として株価下落からの資金流出、そして破綻となりました。
この破綻に至るにあたっての保有債券のデュレーションとか、ALMがどうとかありますが、詳しい内容はWebでたくさん解説されていますので、そちらをご覧ください。
この破綻よりも前の2008年9月にも、ワタシたちは未曾有の金融危機にさらされました。いわゆるリーマン・ショックです。これも詳しくはWebで解説されていますが、この時には、リーマンの破綻をきっかけに多くの大手金融機関が経営危機に陥りました。その後、改めてBIS(Bank for International Settlements=国際決済銀行)のバーゼル銀行監督委員会において、銀行の財務上の健全性を確保することを目的として、銀行として備えておくべき損失額をあらかじめ見積もり、それを上回る自己資本を持つこととする「バーゼル3」が公表され、特に自己資本については、普通株や内部留保など、より資本性の高いものを多く保有する事を求めています。
翻って、今回のSVBの破綻では先のBISによる健全性確保の政策は効果があったのでしょうか?今回のSVBの破綻は、世界の金融機関にどのようなインプリケーションを与えてくれているのでしょうか。「大きすぎて潰せない( Too big to fail)」は正しいのでしょうか。
 
さて、今日の1曲は2008年のヒット曲、GReeeeNの「キセキ」です。
 
 
本日は、ここまで。お付き合いいただき、有難うございました。
 

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