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プロならプロらしくあれ

少し前の日本経済新聞のスポーツ欄に、「プロならプロらしくあれ」というタイトルのコラムが掲載されていました。
 
筆者は、権藤博さんです。
 
中日ドラゴンズで主に投手として活躍され、新人の1961年に35勝を上げます。翌年にも30勝をあげます。

新人の年の登板数は69試合、翌年も61試合に登板されていました。

有名な「「権藤、権藤、雨、権藤、雨、雨、権藤、雨、権藤。。。」は、当時の流行語にもなっています。

ただ、登板過多や、当時のトレーニング・リハビリ体制により肩と肘を痛めたことにより、内野手に転向後、再度、投手に転向するなど、9年間でプロの野球選手としての生活を終えています。

その後は、様々な球団で投手コーチとして多くの投手を輩出しています。

また、1998年には横浜ベイスターズの監督して、日本一にも輝いています。
 
さて、このコラムの中では、プロ野球という割にはプロらしくない場面があるとして<相手投手後略のために組む円陣>もひとつとして挙げ、「打撃コーチが逆らわずに打とうなどと指示するが、選手は個人事業主で、自分で考えて打つもの、円陣を組んで打線爆発、というのはあまりみない」と言います。
 
それでも「円陣は退屈なゼロ行進のなかで、ちょっとしたイベントになる。テレビで見る人やスタンドのお客に対しての「必死にやってます」という言い訳にはなるから、まだやる意味はある。」とします。
 
ただ、言い訳にしても「投手に対して捕手がみせる「腕を振って投げてこい」という動作。投手を奮い立たせるためだが、これもプロらしくない。高校野球ならともかく、プロの1軍の投手はそんなことは先刻承知。捕手のアリバイ作りで「打たれたとしても、私はやることはやりました」と言っているだけのことだ。」と言います。
 
「たいしたピンチでもないのに、投手コーチがマウンドに行くのも、半分言い訳だ。何か助言して良くなる投手なら、最初から抑えている。」とします。
ご自身もボール先行の投手にマウンドで「「ボール球でいいなら、オレが投げても打たれやせん。おまえはストライクを投げて、勝負できるからここにいるんだ。イケッ」と叱咤激励」し、「これが効いたかどうか。私がマウンドに行くと投手が立ち直る、と番記者に言われたが「打たれそうなときは行かないからな」と冗談半分、本気半分で言ったものだ。」としています。
 
最後に「コーチのアリバイ作りのマウンド行きも「腕を振れ」のしぐさも要らない。投手が頼むのは自分の腕だけ、というところに本物のプロの姿が出てくるだろう。」と言い切ります。
 
資産運用会社は、運用のプロとして運用成績の向上に真摯に取り組むことが仕事だと思います。
 
そのためには、アナリストもポートフォリオマネージャーもトレーダーもプロとしてその場に立っているはずです。

マーケッターも、リスク管理部門も、バックオフィス部門も、全てがプロとして、資産運用会社としての使命である運用成績の向上に適う業務を行う事が必要だと思います。
 
そして、それが<顧客本位の業務運営>に繋がると思っています。
 
間違っても、必死にやってます感を出す言い訳になる様な、アリバイ作り的な情報開示ではなく、受益者の最善の利益追求に資する様な運用と開示が必要なだと思います。
 
それを企業の風土として醸成させていくのが、マネジメントの仕事だとも思います。 

本日は、ここまで。お付き合いいただき、有難うございました。


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