見出し画像

10兆円!

日本経済新聞に『農林中金、米欧債10兆円売却へ 損失処理で赤字1.5兆円』の見出しがありました。

記事の内容は、今年度中に保有する米国債や欧州国債を10兆円以上売却し、運用収支悪化の主因となっている利回りの低い外国債券の損失を確定し、債券運用のリスクを引き下げる狙いとしています。

また、損失処理に伴い、5000億円超と見込んでいた2025年3月期の最終赤字額は1兆5000億円規模に拡大するとしています。

さらに、財務基盤強化に向け、総額1.2兆円規模の資本増強を検討中で、出資者のJAなどと協議に入っているそうです。

ちなみに、農林中金は未上場ですので、株主総会に相当する総代会を21日に開催し、出資者に25年3月期の大幅赤字や増資方針について説明し、理解を求める様です。
 
損失額を確定させて、引き当てることでリスクを下げるのは良い方向なのではないかと思います。
当然、利用者や出資者であるJAの利用者などの不安については、しっかりと説明責任を果たして頂きたいと思いますが。
 
さて、それより記事では、日銀によると、国内預金取扱機関の外国債券残高は3月時点で117兆円となっており、農林中金はこのうちおよそ2割を占める巨大投資家と紹介しています。
また、米財務省によると、日本勢の米国債保有残高は3月時点で1兆1878億ドル(約190兆円)と、海外勢で最も多く、有力機関投資家の農林中金による大量売却は市場にも一定の影響を与える可能性があるとしています。
 
債券市場のみならず、外国為替市場にとっても、影響を与えそうです。
もちろん、自らの首を絞めることにない様に、規模と時間を分散しながら売却するとは思いますが、それにしても10兆円は、デカいなぁ。
 
本日は、ここまで。お付き合いいただき、有難うございました。
 
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?