春の嵐2024

今年は例年になく風の強い日が多いですね。
風速25mなどという台風並みの数値が発表されたりすることもあって、こんな日は子供時代の夜の怖さを思い出します。

私の生家は三多摩地区でしたが、何故か北国の作りで、雪の重みに耐えることが優先されて設計されていました。そのせいなのかはどうかは分かりませんが、風が吹くと結構揺れました。かなりな臆病だった私は、それでも怖いと口に出すことはできず、風が収まるのをじっと待つタイプでした。

今だったら、ノイズキャンセリングヘッドホンをかけて、少し音量を上げ気味にして寝入ったのでしょうが、その頃はそんなものは無く、ただ、心細く寝入ることができず、それでも夜明けには風が収まって静かな環境になって、そこから深い眠りにつくことの繰り返しでした。

そして、ある年、いきなり大分に赴任することになりました。ここではマンションに入ることとなり、かなりな強風でも当然ながら揺れることはありませんので、その点では快適でしたが、台風が接近してくるときだけは、やはり気持ち悪いことが起きました。

風の向きの関係で、少し強く吹くと窓の大きな網戸が左に右にと動き回るんです。8階に住んでいましたので、もし外れでもしたら大ごとになるのではないかと、心配だったんです。
この年は、上陸した台風は少なかったものの、接近してかすめていった数が多く、結局、杞憂には終わったものの寝付かれない夜を過ごしました。

今はどうかと言えば、建物の向きが真南ではなくやや西向きにオフセットしているせいか、強い風の影響を受けにくく、また、玄関の前にエレベーターが有るので、雨は吹き込みにくい構造です。
この年になって、やっと気象の影響を受けずに寝られる環境が手に入ったのです。

このマンションに入居して3年、やっと風の凄い音を聞いても気にならなくなったのです。それくらい、怖さは体にしみ込んでいたんですね。

その怖さの代償ということでもないんでしょうが、NHK第二放送の天気概況の放送を聞きながら、自分で日本広域の天気図を書くことに熱心に取り組んだ時期が有りました。中学2年から3年間ぐらい、ほぼ毎日書いた関係で、自分なりの天気予報ができるようになっていました。それで、ずいぶんと雨を避けることができたのです。

ネガティブな環境にあると思っていても、少しでもポジティブに行動を起こすと、プラスマイナスで怖さは減殺されることも経験できました。
皆さんにも、天気図を自分で書くことをお勧めします。
テレビやラジオの天気予報に対して、「いや、自分の予報はこうだ」と言った確信が持てる日が来ることが多くなるのです。これは、かなり快感です。ぜひ、お試しを!


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