「論語と算盤」体制で、渋沢栄一のいた時代を再び。「TesTee」グループイン報道をご覧になった皆様への手紙。
初めまして。(株)SevenRichAccounting(以下・セブンリッチ)代表の服部峻介と申します。
プレスリリース・各社報道にありましたとおり、セブンリッチは(株)TesTeeをグループに迎えました。
このnoteでは「スタートアップ支援の拡充・D2C事業におけるシナジー創出を目的にグループ会社化」というワンフレーズだけでは説明しきれない、私たちセブンリッチの思いをお伝えしていきます。
TesTeeとは「いつか一緒に何かやるのだろう」と思ってきた
▲左:服部(SevenRichAccounting代表)/右:横江(TesTee代表)
もう長い付き合いになるので、あえていつもの呼び名である「横江くん」と呼んでいきます。
TesTeeの横江くんとは彼が学生時代からの付き合いになります。TesTeeの旧体制であるハートレースタジオ、そしてTesTeeになってここまでくるまでの10年弱を、彼らと共に過ごしてきました。
彼自身、セブンリッチにとっても長いお客様で、株主としても、会計事務所のクライアントとしても、社外役員としても、そして個人としてもよきパートナー関係にありました。彼の天性の人の良さと、私たちと付き合う中で自然と共有されてきた彼の思い、経営能力と事業アイデア、推進するにいたる思考の過程を一からずっと見てきています。
そうやって長く深く付き合っていく中で、事業を変え、形を変えていく彼らを支えながら「いつか、一緒に何かやるのだろうな」という思いが芽生えるのは必然でした。
「なぜ会計事務所がマーケティング事業会社と手を組んだのか?」という問いへの答え
1日あれば、視点が変わる
1週間あれば、人生が変わる
1年あれば、事業が変わる
3年あれば、企業が変わる
10年あれば、産業が変わる
(石川善樹著『フルライフ』より)
先日開催されたセブンリッチの合宿(リモートだったのですが)の課題図書であった「フルライフ」という書籍の通り、3年で私たちは変わりました。
TesTeeがこの10年弱で変化しつづけたように、セブンリッチもその時間軸の中で変化していきました。私がトーマツから独立して立ち上げた「会計事務所」からは10年、「会計事務所を母体とした、インキュベーション組織」として形を変えて3年。「会計事務所のクライアントのWell-Being(事業の成功のみにあらず、そこにいる人々がよりよくあれること)」を財務経理以外の視点からも叶えるべく、数十社へのエンジェル投資だけでなく、さまざまな事業を生み出してきました。財務経理・会計コンサルティング・人材・健康・コーチング・広報活動・エンジニアリング・デザイン・D2Cの支援……そしてこれからも多くのクライアントを支える力を生み出していきます。
▲セブンリッチグループの各事業代表
(上記は一部。これに加え、ステルス開発中の非公開事業部あり)
クライアントのWell-Beingをより叶えるために生まれてきたそれぞれの事業は、それぞれが独立した事業として”も”世の中に出ていくフェーズになりつつあります。そして何より、日々私たちに背中を預けてくださるクライアントの事業も、凄まじいスピードで、著しい成長を見せています。
クライアントも含めて「私たち」と謳っていくならば、私たちの事業を「目の前の人」の少し外側にも広げていくことが「公益」に繋がっていくのだと考えていけるフェーズにあります。
そしてそのフェーズで、自然と横江くんたちTesTeeの力を借りたいと考えていました。私たちが「会計のサポート」という形でクライアントを支えてきたように、彼らも、リサーチ・マーケティングという力をもって彼らのクライアントの事業を前にすすめてきた存在です。お互いが力を合わせれば、より「私たち」の事業は前に進めます。そこでセブンリッチからオファーをし、この協力体制の実現に至りました。
これが「なぜ会計事務所がマーケティング事業会社と手を組んだのか?」という問いへの答えです。私からしたら「いつか何かやるのだろう」という思いのタイミングがやってきたにすぎないのですが。
TesTeeの人々のWell-Beingも叶えたい
▲TesTee社 2019年入社式。
(https://testory.testee.co/heisei-era/ より)
横江くん含め、TesTeeには皆バイタリティが高く、ドメインにこだわらず価値を発揮したいと考える人々が集まっています。よく「リサーチドメインを生業としている私たちではあるが、もし突然明日からラーメン屋をやることになっても全力でそれを追究するだろう」という例え話を聞いていました。
今回のグループインによって、TesTeeのメンバーにとってはセブンリッチの自社事業およびクライアントの事業が突然「自分事」になりました。まさに「明日からラーメン屋をやることになっても」に近いことが起こってしまったのです。
そして、彼の言っていた「ラーメン屋」の例え話は本当でした。現状、すごくスピーディに各事業との連携が始まっています。(弊社にまだラーメン屋事業はありませんが……)スープカレー、カフェ、ジム、ママ向けの宅食、会計クライアントのマーケティング支援と、さまざまなプロダクトにすでに入り込んでいます。
そして、今後は「TesTeeのメンバーが、セブンリッチの事業部代表として事業を立ち上げる」ということも起こっていくでしょう。横江くんだけでなく、力と想いの在る全てのTesTeeメンバーにとってのWell-Beingを体現していくことを、私たちセブンリッチは支援していく姿勢です。
「論語と算盤」体制で、渋沢栄一のいた時代を再び作る
時代は平成から令和に変わり、2024年度には千円、5千円、1万円の各紙幣が一新されます。千円札の図柄は北里柴三郎、5千円札は津田梅子、1万円札は渋沢栄一です。
こと渋沢栄一については2021年2月14日より「青天を衝け」というNHK大河ドラマが放送されます。彼は大正5年(1916年)に『論語と算盤』を著しました。ここからは”論語”は「道徳を遵守し正しくある = 守り」であり、”算盤”は「資本主義においての利益の追求 = 攻め」であると、私なりに解釈していきます。
私たちセブンリッチは、会計事務所として「企業が、カネという部分で後ろめたくなく、危うくない」という姿を支え続けてきました。私たちのバリューである「経営者の左腕」にもそれは現れています。左腕は西洋剣術において「盾を持つ腕」ということです。右腕で剣を振るい、左腕で身体の左側にある心臓を防御する。私たちは事業の心臓を守る盾としてあり続けていました。
「左腕である」手段は、会計のドメインに限りません。今立ち上げている事業も健康ドメイン・人材ドメインの事業も、「企業の心臓」から送られ、巡っていく「人」を支えるために作られてきました。
TesTeeの参画は「算盤」を得たことにほかなりません。クライアントが、そして自社の事業がより公に提供され、公の成功に向かっていくための「剣となる右腕」であると考えています。
今回、「論語」であり「算盤」であったプロフェッショナルチームが手を組むことで「論語と算盤」体制が整いました。
渋沢栄一は、自らがプレーヤーになるのではなく、プレーヤーになれる人を支援するという形で500を超える事業を立ち上げました。尾高惇忠を取り立てて官営工場である富岡製糸場の開発を支援したことをはじめ、現在のJR東日本、清水建設と、多くの事業を立ち上げ推進していくことで日本という経済圏をつくってきました。
セブンリッチグループは今まさに、内(自社事業)からも外(クライアント)からも事業を興すことを支援し、新たな経済圏を作りだろうとしています。それらは私(服部)の手から生まれるものでは無く、セブンリッチに集まった「想いのある事業家・メンバー」と「クライアントである起業家」から生み出されていきます。論語と算盤で、ここからより推進していく所存です。
これから先も、新たな出会いを楽しみにしています
このnoteは「コトに向かう人々」そして「コトに向かう人々を支える人々」の方も読んでいただいていることと思います。
私たちと共に、渋沢栄一の在ったあの時代をもう一度作りませんか。TesTeeの参画をきっかけに、これからも私たちと想いを同じくする人たちと出会っていけたら、これほど嬉しいことはありません。
本件に関して、また、本件をきっかけにしたお問い合わせ・ご連絡については以下のフォームよりよろしくお願いいたします。
撮影・本文・編集協力:TELLING
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