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パラレルワールド

あれは俺が高校生の時に体験した出来事です。

どこにでもいる高校生、ただ趣味がネットと言う事。
いつもの様にネットで色んな事を見たりしていた時だった。
ある記事に目が止まる。

「パラレルワールドに行く方法 最新版」

おぉ、最新版が出てる!
早速読み始めるとある廃墟に行き手順を踏んで行くと必ずパラレルワールドに行けるというものだ。証拠に写真が一枚上げられている、合成かもしれないがそこにはエレベーターの目の前に廊下ではなく街が広がっている。

スゲー!しかもこの場所のヒントがどうやら俺が住む街の外れにある廃病院っぽいのだ、これはチャンスかもしれない。

俺のテンションはMAXになり早速サイト運営者にDMを送ってみる、すぐに返信が来て俺の読み通り場所は廃病院だと判明する。


「本当に行くのですか?1人で?」
『はい!今まで興味はあったのですがチャンスが中々なくて…。実際にパラレルワールド行かれたんですよね?』
「はい、行きました。ですがもし行けても帰って来れる保証はないですが大丈夫ですか?」

運営者のセイヤさんは心配そうに俺に問いかけてくる。
今まで場所を特定された事が無かったので本当に行こうとする者もいなくてと前置きし色々と注意事項を教えてくれた。


☆深追いしない事
☆滞在は30分以内
☆その世界の飲み物・食べ物は口にしない事
☆その世界の人と会話してはいけない事
☆その世界の物を持ち帰ってはいけない事

これはどのネットでも良く言われている事だからすぐに理解出来た。
そして、パラレルワールドに繋がるのはいくつか条件がありそれをメモした。

セイヤさんに感謝を述べ条件に合う日を調べた、ちょうど2日後の土曜日がその日に当たるので俺はいそいそと準備をする。

俺は浮かれ過ぎていた、こんなに上手く簡単に異世界に行けるはずは無いのだという事を後に思い知らされる事となる。

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