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【小説】ハトを知らない人々

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ハトと知らない自分とハトを知らない人々のお話です。
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#仲間

5.ちびを救おう!

5.ちびを救おう!

食堂の仲間たちは子供たちの知らせを聞いてまたも旅人のことで論じ合っていました。

「旅人はどんなやつだった?」

「うーんと、ふつうの人だったよ!」

「おばけじゃなくって?」

「おばけだと思う!でもふつうだったよ!」

おばさんの息子は子供たちにしつこく問いただしていました。ちびのことがとても心配だったからです。

「それであの男、ちびに『君はハトだから、あの大空を飛ぶことができる』って言って

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