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【小説】ハトを知らない人々

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ハトと知らない自分とハトを知らない人々のお話です。
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#愛

7.わかった!(完)

それでハトはもう一度意を決して旅人の肩に乗りました。そして思い切ってジャンプしました。けれどもうまくできませんでした。

町の人たちは落ちるハトを見てくすくすと笑いました。食堂の仲間たちは心配そうに眺めていました。旅人だけがハトを力強く励ましました。

「心配するな。君は必ず飛べる」

ハトはもう一度旅人の肩にのりました。

するとびゅーーっと大きな風が吹きました。

町の人々も、食堂の仲間たちも

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5.ちびを救おう!

5.ちびを救おう!

食堂の仲間たちは子供たちの知らせを聞いてまたも旅人のことで論じ合っていました。

「旅人はどんなやつだった?」

「うーんと、ふつうの人だったよ!」

「おばけじゃなくって?」

「おばけだと思う!でもふつうだったよ!」

おばさんの息子は子供たちにしつこく問いただしていました。ちびのことがとても心配だったからです。

「それであの男、ちびに『君はハトだから、あの大空を飛ぶことができる』って言って

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3.大会議

3.大会議



ある日ひとりの旅人が町を訪れました。それで町中大騒ぎになりました。外部から人がやってくることなんて、千年に一度あるかないかの出来事だったからです。

食堂の仲間たちも、テーブルを囲んでああだこうだと旅人について論じ合っていました。ハトはテーブルの上で様子をうかがっていました。それで尋ねました。

「外から人間が来ることがそんなに珍しいことですか?」

食堂の息子が大きくうなずいて答えました。

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