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ビバ!

部屋の灰皿がもうこれ以上積めない、と言っているかのようにぱんぱんに盛り上がり、将又これは芸術なのではないかとついに気が狂ってしまい、写真を1枚撮ったところで我に返った


45リットルのゴミ袋に謎に集めているハイライトメンソールのソフトパッケージのゴミはついに溢れかえってしまい、一体1日に何本吸ったらこうなるのか、人体の不思議だな、もはや私は被験者か


先端がへし折れた煙草に火をつけて今日も仕事の帰り道を爆音の銀杏BOYZに心揺られ歩いた
そろそろいい加減ハイライトメンソールのボックスタイプが登場してほしいなと思う次第



7月に入りもはや気候は完全に夏、天気予報のお姉さんは毎年「今年の夏は例年より暑くなる見込み」と言っている気がするし、夏の夜はよからぬ過去を思い出しておセンチな気持ちに浸り、その自分に気持ち悪いと反吐が出る、というジレンマが例年通りなのもこれまた不思議な話



私が手汗を気にするあまり私は握り拳、彼はそれを包み込むように手を繋いで、ポケットからはサニカを流して、誰もいない商店街を歩いて、小さな公園を見つけて、ブランコに乗って、と夏を過ごしたあの人の顔は思い出せないし

人生とはという決してまとまることのない莫大な題材で友人と朝まで喋ったが、結局人生が何だということで話が落ち着いたのかは一切覚えていない

夏の夜はどうも苦手
見られなかった花火、浮気され振られた日、恩師の死、今は存在しないバンドのライブ


いつだって私の悲しい出来事は全て夏にある



それと対に、夏期講習の帰りにセブンティーンアイスのソーダシャーベットを齧り先生のモノマネをしながら歩く、自宅固定電話で連絡網を探り友人に電話をかける、早朝のラジオ体操、罰として友人とプール掃除、というのもまた、ノスタルジックな私の夏である


色々なこと、知らなくていい事、歳を重ねるにつれて知ってしまう、知らなきゃよかったなー



あー夏がくる


おう夏だぜ、俺はカマキリ










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