【所感】ラーメンにG

セツコの豪遊という劇団でお芝居をしている宮村です。

コロナ禍に入ってから、「感染対策」という名目で、ひとり芝居ばかりやってきました。
いや、最初は本当にそうだったんですけど、途中から、「楽だから」という理由にすり替わっていた気がします。

例えば、

脚本を開演間際まで推敲してたって、誰も迷惑しないし

下手したら怪我をするかもな、という演出をつけたって、誰も迷惑しないし

本番で客席の空気をみながら多少演技を変えたって誰も迷惑しないし…

みたいなことが積み重なって、ギリギリのラインがギリギリギリギリとデッドラインへにじり寄り。

このままでは良くない、このままでは、ただ心臓が毛深いだけの人になってしまうと思って。

そんなことを考えてるときに、なつこさんのふたり芝居を観て、

嗚呼、、、

となり、ぜひ共演させていただきたいと思ってお声かけして。で、晴れて今週末、無事に本番を終えることができました。

なつこさんとの稽古期間は、高時給なモスバーガーのバイトみたいでした。

観客に向けた役者の姿は、良くて当たり前ですけど。稽古期間、関わる人、物、全てに対する姿というのは、必ずしも良い人ばかりではないです。(私の周りに居る人は、良い人が多いけど)そして、ぶっちゃけ、本番さえ良ければ良いっちゃいいのです。

でも、なつこさんは稽古期間から隙なく良い姿で。

で、なんだか、モスバーガーでバイトしてた時代を思い出しました。モスバーガー、中から見てもめちゃめちゃキチンとしてるんですよ、時給安いけど。

見えないところ、最重要ではないところまで心を配る。そういうのがお芝居にも出る。何より人柄に出る。(誰も見てないところばっかりに目鯨立てる人は全然ダメだけど。笑)

つまり何が言いたいかって、なつこさんは内から見ても素敵で、ご一緒できて本当に嬉しかったということです。

見習おう、私も、誰にでも何にでも思いやりを持って、寛容であろう。。と心に決めた矢先、立ち寄ったラーメン屋のスープの中にGを発見し、芝居の後なので表情筋がフル稼働していまい、店員さんに気づかれてしまい。。。あゝ、思いやる一歩手前で、人に気を遣わせてしまう。

しかし、人に気を遣わせてしまうのを恐れていると公言することで、「気を遣ってないよ」と言う気遣いまで相手に強いてしまう結果になる。だからグッと飲み込んで、「私は気の利かない女でござい」と居直る。

そんな面倒な私の相手役を立派につとめてくださったなつこさんは本当に女神のようだったということと(モスバーガーあらため)

私も、少しずつ、複数人芝居に復帰すべく、水面下でリハビリをしておりますので、良ければ今後も気に留めていただけますと嬉しいです、ということを書きたかったです。

ちゃんちゃん


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