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素人が床下断熱気密リカバリに使う発泡ウレタンを選んだときの考え方

僕は東京の郊外に2020年に、パワービルダーと呼ばれる会社の新築建売住宅を購入しました。

自分の家の水回りの足元が冬に寒くて気になったことをきっかけに、隙間を塞いだりしています。

そのときに「発泡ウレタンフォーム」というものを使用したのですが、最初はどのようなものを選べばよいのか判断基準が全くわからなかったので、その取っ掛かりとなりそうな記事を書きます。

この記事をとっかかりとしてご自身で調べて、用途ごとに最適なものを選択してもらえると良いかなと思います。

発泡ウレタンフォームの種類について

ABC商会さんのウェブサイトが参考になります。

1液と2液

発泡ウレタンスプレーには大きく分けて1液と2液のタイプがあるらしいです。

2液の方は壁などの吹付け断熱に使うようなものらしく、吹き付けたあとにかなり膨らむようです。1液の方はそこまで激しく膨らみません。

隙間を埋めるような部分的な使用には1液タイプが向いているようです。

ちなみに、2液は下記の動画に出てくるようなタイプで、素人が手に入れるのは困難ではないかと思いました。

1液の方は一般的な「スプレー」的な見た目のものです。

ガンタイプと使い切りタイプ

発泡ウレタンスプレーには「ガンタイプ」と「使い切りタイプ(スプレー缶のみで使うタイプ)」があるらしいです。


ガンタイプは缶を逆さにしてガンの上部に取り付けるので、床下での取り回しが大変かもしれません。その代わり吹付けやすさはガンタイプのほうが良いらしいです。ガンタイプはその場で使い切らなくても良いようです。狭いところでの施工でなければガンタイプが使いやすそうな気がしています。

使い切りのスプレー缶は、缶とノズルだけで吹き付け可能なので取り回しはしやすいです。床下ではこのタイプが扱いやすいと思います。

使い切りタイプで360°利用可能なもの

発泡ウレタンフォームは基本的に缶を逆さ向きにして、中身が下に来るような状態で利用する必要があります。

使い切りのスプレー缶は360°どの角度でも吹き付け可能なタイプもあります。床下では缶を逆さにして使うのが困難な場面が多いのでこちらのタイプの方が使いやすい印象です。

充填タイプと吹付けタイプ

使い切りタイプにも生クリームのようにもこもこと噴出する充填タイプと、一般のスプレーのように吹き付ける吹付けタイプがあるようです。


床下の隙間を塞ぐときには充填タイプで部分的に隙間に対して噴出していくが使いやすいと思います。

防蟻効果の有無

発泡ウレタンスプレーには「防蟻タイプ」のものもあります。これはシロアリが穴を開けて突破するのを防ぐために毒物的なものが混ぜられているようです。シロアリの侵入経路になりそうなところはこのタイプが望ましいらしいです。

よくわからないなら、できれば床下は全部防蟻タイプにするのが理想とは思います。

ですが防蟻タイプは価格も高く、360°対応タイプのものが見当たらないので、そのあたりとのトレードオフかもしれません。

ノズルの太さ

ノズルの太さも色々あるようですが、床下リカバリでは「隙間」に使うことが多いのでノズルは細いほうが使いやすい印象です。

商品によっては細ノズルが付いていないことがありましたが、インサルパックについてはたまたまノズルのみ販売されているところを見つけました。

透湿性の違い

発泡ウレタンは物によって透湿性(湿度をどれくらい通過させるか)が違うようです。そのあたりも考慮して使うのが理想と思うのですが、僕はそのあたりの知見がありません。気になる方は調べてみると良いと思います。

どこで買うか

近所のコーナンやコーナンProで売っていたのでそちらで購入しました。コーナンでの購入だとネットで買うよりも安く手に入るケースが多いような印象でした。

近くのホームセンターの建築資材コーナーに置いてあるかもしれません。

使用上の注意

発泡ウレタンフォームは基本的に「一般の素人が使う想定で作られていないはず」です。缶に書かれている注意書きを全部読むことをおすすめします。取り扱いはかなり注意が必要です。


発泡ウレタンフォームは基本的になにかにつくと取れません。洗剤で洗っても取れません。運が良ければ、完全に硬化したあとにはがせる場合もありますが、ある程度ツルツルな面に浅く張り付いた場合に限ると思います。

床下は少し汚しても大丈夫かもしれませんが、気になる場合は養生テープや袋で養生することをおすすめします。また床下以外で施工する場合は確実に養生したほうが良いです。(慎重に作業してもなにかの拍子につけてしまうことがあります。発泡ウレタンは暴れます)

肌に付くと基本的に取れないので素手で触らないようにしたほうが良いです。手袋必須。

目に入るとどうなるのだろう・・・、想像するだけでも恐ろしいので目に入ることは絶対に阻止しましょう。ゴーグル類をするのが望ましいと思います。

床下で作業していると発泡ウレタンが床に垂れてしまった上に頭を乗せるケースが多々あります。ですので頭にはタオルなどの被り物をするのが望ましいです。

使用していると「ノズルに余分な分が残る」場合があったり、垂れてきた分を拭き取りたいような場面があります。そのために、牛乳パックやペットボトルなどを帯同すると便利かもしれません。(このあたりは皆さんどうしているのか知見がほしいところ)

瀬月内が使っているもの

インサルパック防蟻フォーム

地面から木材までの経路になるところは防蟻タイプを使っています。

例えば浴室の通気パッキンを塞いだ(別途記事にするかもしれません)のですが、そこはシロアリが木材(土台)に到達するのに必ず通過する部分だと考えました。

基礎に「水抜き穴」というものがあるのですが、そこを塞ぐときに防蟻タイプを使用しました。水抜き穴はシロアリの通り道になるらしく、防蟻効果のあるもので塞ぐのが望ましいようです。

浴室床下から基礎パッキンを塞ぐ用途と、水抜き穴を塞ぐ用途であれば、床下で逆さにして使用するのもそこまで難しくはなかった印象です。

付属のノズルが細タイプではないので別途細タイプのノズルを購入して使用しています。

インサルパックロングフォーム360

床の断熱材の隙間を埋めるのにはこの商品を使っています。上に向かって噴出するので、360°利用可能なタイプのほうが使用しやすいと思います。

本当はショートタイプのほうが床下では取り回しが良いのですが近くのコーナンにはロングタイプのみの取り扱いなのでロングを使っています。

床下の断熱材の隙間を埋めていると割とすぐに無くなるのでそういう意味ではロングタイプで丁度良いかもしれません。

すぐに無くなるらしいからたくさん買ったほうがいい?

初めて使うならまずは一本だけ買うといいと思います。

一度床下に潜って実際に使用してみると「引き続き発泡ウレタンを使いたいか」の感触や、「どれくらいでなくなるか」みたいな感覚がわかってきます。

大量に購入して「やっぱり発泡ウレタン使うのやめたい」となるよりも、途中で足りなくなって後で買い足すほうが軌道修正しやすい印象です。

1本使うのにも1時間から2時間くらい床下で作業することになると思うので、床下慣れしていないなら体力的にも精神的にもこれくらいで切り上げたほうが良いかもしれません。

まとめ

床下で使うための発泡ウレタンフォームを選定するときに僕が考えたことと、実際に使用した感想を紹介しました。

この記事は素人の感想なので「このように考えた人もいる」という一例として参考にしていただけると嬉しいです。

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