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那須の殺生石


殺生石

那須高原には殺生石という石があります。

殺生石の付近には有毒な火山ガスがたえず噴出しており、
『鳥獣がこれに近づけばその命を奪う、殺生の石』として古くから恐れられています。

いにしえの昔、鳥羽上皇が寵愛した伝説の美女 玉藻前(タマモノマエ)が 陰陽師・安倍泰成によって妖狐の正体を見破られ、九尾の狐となって那須野に逃れ、軍勢によって滅ぼされた後、毒石となり近ずく人や生き物の命を奪うようになったそうです。

玉藻前は京の都に現れる以前は中国の殷や周で数々の王をたばかり、遣唐使船に乗って日本に渡ってきたとか・・・

奥の細道

松尾芭蕉もこの地を訪れ

『石の香や夏草赤く露暑し』の句を詠んでいます。

殺生石の香で夏茂げる草も赤く枯れ、水蒸気も熱気を帯びている。

現在でもガスの噴出量が多い時は立ち入りが規制されます。

千体地蔵

すぐそばでは千体地蔵が殺生石の犠牲者を供養するためか
殺生石を鎮めるためなのか皆合掌しています。

いにしえの伝承に想いを馳せながら那須を散策してみてはいかがでしょうか


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