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亡き祖母の誕生日

6月15日は母方の祖母の誕生日です。残念ながら3年前に他界しましたが、生きていれば今日で95歳になっていました。

祖母は私にとって第2の母親のような存在でした。4人兄弟の長男である私は、母が弟たちを産む前後など、しばしば祖父母のところに預けられたのです。

また、私が20代前半の頃には同居した時期がありました。母が忙しくしていたこともあって、よく昼食を作ってくれたものです。以前に聞いたことのある昔話をされることもありましたが、それも今となっては良い思い出です。

そんな祖母が老衰で亡くなったのは令和2年の1月でした。葬儀はいわゆる家族葬で、2人の子とその配偶者、7人の孫、そして7人いる曾孫のうち3人が集まりました。身内だけということもあって終始ほのぼのとした雰囲気で、いとこ達と会う貴重な機会にもなりました。

このときの私は、いずれ訪れるとわかっていたことを当たり前にこなしただけだと思っていました。しかし数ヵ月後には、当たり前のことをこなすことすら困難な状態になってしまいました。言うまでもなく、新型コロナウイルスが蔓延したためです。もし祖母があと3ヵ月持ちこたえていたら、身内が集まって故人を見送ることはできなかったでしょう。

今になってみると、我々は恵まれていたのだと感じます。そして、誕生日などでふと祖母を思い出したときには、そのありがたさを噛みしめなければならないと思うのです。

※冒頭の写真はかつて祖父母が暮らしていた岡山県赤磐市(平成の大合併以前は赤磐郡吉井町)の風景です。

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