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逆オリパ構築戦大会レポート

時は2021/3/12。またも僕はポケカ特殊レギュの構築に頭を悩ませていました。

特殊レギュの名前は逆オリパ構築戦
ののほほさん(@nonohoho_BF)という方が行っているビルドフロンティア(通称BF)という特殊レギュデッキ構築対戦企画の一つです。

ちょっと複雑なルールなので先に説明します。

①参加者8名各自、現行スタンのカードの中から5枚まで使用してはいけないカードを決める。(つまり禁止カードは合計40枚
②大会前情報としてその中から16枚のカードが事前に公開される。
③大会当日、2試合目の前に追加で8枚のカードが公開され、そのカードをデッキに入れている人はその場でデッキからカードを抜き、残ったカードで対戦をする。
④さらに3試合目の前に16枚のカードが公開され同様にデッキから抜いて対戦をする。
⑤一番勝利数を稼いだ人が優勝!
※なお、三神とクラハンは事前に禁止にされています。また、エネルギーを禁止カードに指定することはできません。

さて、まずは自分が禁止するカードを決めましょう。
自分がどういうデッキを握るかきめて、それに対する対策札を禁止するのが良さそうです。しかし何を握るかはホント難しいですね。禁止されなさそうなアタッカーと戦術を考えなければいけません。

そこで一つ考えた戦術がこれ。

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アメイジングカイオーガ
ベンチバリアミュウを禁止指定にしてカイオーガで全面攻撃をして勝つ、です。初期構想したデッキはこんな感じ。

禁止素案YxYa8D-AbuFTW-88cJc8

バタフリーでエネ加速し、カイオーガを育成。クチートでたねポケモンを呼び出し怒涛のアメイジングサージ連発でサイドを取る。ボスの指令がいらないところが良いところです。恐らく禁止にされるので。
うん、なかなか良い計画では。バタフリーラインもクチートも禁止指定する奴はいないでしょう。

となると禁止の順番ですが、初めからミュウが禁止だとみんなに方向性が悟られる可能性があります。れんげきの新カードの登場でベンチ攻撃は注目を集めていますからね。なのでここはミュウを2試合目の前に禁止にしましょう。その代わり初期で禁止にするカードはれんげきウーラオスVMAXを指定します。ベンチ攻撃の代表カードを先に禁止にすることで警戒を薄め、別のベンチ攻撃を通りやすくさせる。これが特殊レギュのジャブとストレートです。
れんげきウーラオスVMAXだけ禁止にすると浮いてしまうのでいちげきウーラオスVMAXも一緒に禁止にしましょう。ここもジャブですね。

最終的に僕が禁止指定にしたのは以下です

事前禁止:れんげきウーラオスVMAX、いちげきウーラオスVMAX
2試合前:ミュウ(ベンチバリア)
3試合前:ホルビー(マッドパーティ)、ムゲンダイナVMAX

ベンチバリアミュウ禁止の時点で僕の決めたいものは終わってしまったので、後の2つは環境にいるなんか強そうなカードを適当に禁止にしました。
まあ今振り返るとここもう少し勘案しておけばよかったですね。強そうなサポーターとかなんかもうちょっと止めた方がいいものあった気がします。それに対戦中に話も出たのですが、禁止するならVMAXの進化上じゃなくて進化前を止めた方がデッキに不要札を増やせるのでそっちの方がよかった気もします。

さて、みんなからの禁止カードが出揃い、事前禁止分が公開されました。

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※主催ののほほさんノートより転載

ふーむ、クイックに博士、ボスと汎用カードが禁止を食らってますね。それに入れ替え系のカードが既に3種類禁止です。
ちょっとこのリストの禁止傾向を見るに主要どころのカードは禁止をくらう可能性が大ですね。汎用カードの雑な投入はちょっと考えるべきかもしれません。うーむカードの見直しが必要かもしれません

そこで僕に天啓がおりてきます。

これ、もしかして入れ替え系全て禁止になっているんじゃないか!?

まさかとは思いますが、禁止のルールを使って特定の種類の道具を全てゲームから使えなくする。そんな悪魔じみた天才的発想を行う人がいたとしたら?
あー、もしそうだとしたら結構まずいです。動きを封じられて負けに直結する試合はポケカではよくあること。ベンチにポケモンを逃がすのはポケカでは重要な戦術です。うーんそうなると何か対策カードをいれなければ…

そこで僕に2度目の天啓がおりてきます。

逆に入れ替えられない状況を利用して、最大限のパフォーマンスを発揮するデッキを組めば良いのでは?

今回の新弾でこんなカードが出ました。

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ガラルヤドキングV
はめつのひとことは2エネで打てて、入れ替えなければ相手を絶対倒すヤバいワザ。これ、逆に入れ替えが禁止された環境では破格の強さを誇るのでは。しかもこのポケモン自身は悪タイプ。悪タイプには逃げエネを踏み倒すハイド悪エネルギーがあります。うむ、相手は逃がさず自分は逃げれる。相性は完璧ですね。

早速デッキを組んでみましょう。

禁止カップXppMp3-6ICSdw-y2MypM

ドローサポートには博士の次に最大枚数引けるホミカを採用。ドガスとセットでダメージも稼げます。
悪エネトラッシュのためにヤローも採用。ガラルファイヤーとマニューラGXでエネ枯渇を防げます。うまくいけばモミ→メモリーカプセルでヤドキングVMAXでのはめつのひとことも狙えますし。
ポケモンを並べる手段はキャプチャーエネ。エネルギーは禁止指定されないので安全なポケモンサーチとして使えます。ガラルヤドキングのワザにも対応してます。
ボールはスーパーボールを採用。禁止されなさそうですし、とりあえずなんでもポケモンを手札に加えられればホミカのドローに繋がります。相性がいい。

さーて、こうは考えてみたものの、これはちょっと深読みしすぎなのでは?とも思います。いや、結局禁止になってなかったら全くこの戦術通用しませんからね。
ポケモン入れ替えまで禁止する人がいるのか?だってそれは自分の首を絞める行為にもなりますからね。自分の禁止したカードでデッキが回らなくなるなんてことになったら元も子もありません。

当初のとおり、ベンチ貫通全攻撃戦法でいくのか、交代禁止読みはめつのひとことできぜつ戦法で行くのか。前日までこの2択で僕は大いに悩みます。

大いに選択に悩んでいた前日、Twitterを見ていたら同じくこの特殊レギュに参加する方がこんなことを呟いていました。

無題2

『BF(ビルドフロンティア)はビビったら負けなんですよ やりたいことやりにいってナンボ』

なるほど。目が覚めました。

確かにビビったら負けです。
あのカードさえ禁止されなければ勝てるので頼むから禁止されないでくれ、みたいな消極的な気持ちで挑んでも、それでは勝てるわけがありません。
前のめりでも構わない。決め打ちを通しましょう。それの方が絶対楽しいし、覚悟も決まる。ビビる必要など何もない。
やりましょう。ポケモン入れ替え系は環境にない。
使用デッキは、ヤドキングV。決定。


というわけで当日です。

1戦目 ザキオさん
競技プレイヤーというよりはファンデッカー寄りな方ですが、ことミュウツーデッキに関してはどこの誰よりも使いこなしている筋金入りのミュウツーコレクター。使用デッキはもちろんミュウツー&ミュウタッグチーム。炎パーフェクションです。
溶接工からの速攻が飛んでくると辛いと感じ、こちらも早めの展開を意識。向こうの立ち上がりも遅く、良いタイミングではめつのひとことをミュウミュウに決めることができました。しかし、向こうがトップで引き当てたのはポケモン入れ替え。そうです。この1戦目はまだ入れ替えが使えるんです。それをここで引かれてしまうとは。まんまと逃げられ、返しでヤドキングVがきぜつ。こちらも即ガラルファイヤーとマニューラでエネを補給して再度はめつのひとことを決めるも、またもポケモン入れ替えで逃げられまたきぜつ。どうやら、今度はサイドを取った時に引いたようです。
これ以上はまずい、とヤドキングVMAXで挑むも、向こうのベンチにいたロコンがキュウコンに進化。きゅうびのいざないでガラルファイヤーを狩られエンド。
なるほど、ボスがない環境においてキュウコンは唯一無二の存在になりうる。見事なデッキ選択です。対戦ありがとうございました。

さてここで追加で禁止になる8枚が発表されました。

2回戦禁止k1Ff5d-KRqtpJ-5kkkfV

※水エネは単なる枚数埋めです。

はい、予想通りポケモンいれかえが落ちました。Uターンボードも落ちましたが、ここはハイド悪エネでカバーできる範囲なので問題ありません。
よし、ここからです。決めましょう、はめつのひとこと。

2戦目くりひらさん
エネ剥がしやLOなどコントロール戦術を得意とするくりひらさん。使用デッキはまどろみの森&つのではがす。ピッピのひかるゆびとアズマオウのつのではがすを使い、眠りにしてエネを剥がして対抗手段をなくすというもの。
しかし、こちらはファイヤーとマニューラでエネの供給ができるうえ、2エネで確定きぜつが使えるデッキのため相性が悪かった。
相手のルカメタがフルメタルウォールでエネを剝がしてきたが、ファイヤーとマニューラで即復帰。こちらが逆にガラルこうざんを貼り、逃げを封じてはめつのひとこと。決まりました。
その後、サポが引けず、こちらははめつのひとこと、相手は逃げるを何回も繰り返す等泥沼のような展開がありましたが、最後にはこちらがサイドを全て取りきり、エンド。対戦ありがとうございました。
逃げれない環境においてのはめつのひとこと。只々強い。

3回戦開始前です。また禁止カードが16枚発表されました。

3回戦禁止yyXMEp-FNntUY-2yy2pS

ここでポケギアが落ちますか。しかしまあサポートは素で引けば何とかなります。主要カードの禁止は搔い潜りました。デッキ選択は間違いではなかったようです。
しかし、とりつかいまで禁止になって、完全に入れ替え系カードがなくなってますね。

3戦目メイルさん
使用デッキは悪軸ニャースVMAX。同じくガラルファイヤーとマニューラGXのギミックでエネを加速させていく戦法。ドローソースが制限される中、ワザでドローできるニャースVに注目したとのこと。
しかし、相手はサポが引けず、デッキがうまく回らない。タッグサポートで動かすデッキのようでしたが、肝心要のタッグコールを禁止されているためです。対するこちらは初手ホミカからバンバンドローし、場を整えてはめつのひとことを打っていく。相手は逃げることもできずきぜつ。
相手の方が禁止を多く食らっていたこともありますが、こちらの回りがもの凄くうまくいき、逆に相手はまったく回らなかった様子でした。
はめつのひとことでストレート勝ち。対戦ありがとうございました。


結果としては2勝1敗。勝ち越しで終わることはできたものの、1戦目にポケモン入れ替えが存在することはわかっていたので、禁止されない状態でも勝てるプランを考えておくべきでしたね。思考が禁止深読み一直線で荒ぶってしまって柔軟性に欠けていたと思います。
以下のレポートで結果が載っていますが、やはり優勝した構築を見ると禁止されても動けるサブプランが準備されています。流石です。
また、近々ルールをブラッシュアップしたうえで再度行われるようなので、また挑戦してみたいと思う特殊レギュでした。​

なお、このレポートは前半です。
後半はレベルボールカップ大会レポートに続きます。
後半は以下。




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