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第3話 フリーマントルとキングスパーク: パース周辺の新たな探索と驚愕の食材購入 

12月7日
時間は静かに流れていき、一日があっという間に過ぎ去る。だんだんと不安の霧が晴れてきた。

何も計画せずにただ時間をだらだらと消化するのは、新たな自由な状況を享受するにはあまりにも勿体ない。だが、これも新たな生活の一部として受け入れるべきなのかもしれない。この状況を整理し、自分の立ち位置を見つめ直す時間が必要だ。

今日、私は新たな一歩を踏み出し、モーリーの巨大なショッピングセンターへと足を運んだ。そこで見た光景は圧巻で、様々な人種の人々が交差する異国の風景が広がっていた。

「やあ、初めて来たの?」店員の友好的な声が私に聞こえてくる。

「ええ、そうです。まだ慣れないもので」と私は少し戸惑いながら答える。

「大丈夫さ、ここは誰でも歓迎する場所だから。何か困ったことがあったら遠慮なく聞いてね」と彼女は笑顔で安心させてくれた。

その一瞬の交流が、私の心に新たな風を吹き込んでくれた。そう、私はこの地に来て間もないが、早くも新たな出会いと体験がこの地で待っていることを実感した。

12月8日
授業が始まってからの日々の中で、段々と独特のリズムがつかめてきた。教師の言葉のニュアンスも少しずつ理解しめてきた。

今日、文化の混沌とした織りなすメルティングポットであるこのクラスで、ユミという中国人の少女から旅行の誘いがあった。彼女は中国人とは名ばかりで、日本語を話し、一見すると日本人と変わらない。両親のうちの一方が日本人ということだ。

彼女からの提案は、アルバニーへのホリディ旅行だ。他の参加者は韓国人らしい。特に予定もなかったので、軽く承諾した。その時点では、この旅行が私にどのような経験をもたらすのか、全く想像もつかなかった...

授業終了後、少しの時間をバスケットボールに費やし、疲れた身体を家へと運んだ。夜にはホームステイ先の姉妹が訪れ、一緒に夕食を摂った。今日はただただ、一日中英語に囲まれ、言葉の壁に挑むことで疲れた心と身体には違いない。しかし、その中にも新しい日々の奇跡と成長の痕跡を見つけることができた。

12月9日
今日は週末の静寂が広がる土曜日。特別な予定はなかったが、父親のマニーが休みだったので、彼に連れられて町へと出かけた。

最初に向かったのはフリーマントル。これはパースのすぐそばに広がる海辺の町で、観光地の雰囲気を醸し出している。この日が最初であったが、後に何度も訪れることとなるこの場所は私にとって特別な思い出の舞台となる。

次に訪れたのはキングスパーク。ここはパースの都市景観を一望できる広大な公園で、ここもまた後日、私の足を何度も引き寄せることとなる。

その後、フィリーと合流し、ミラッボカのショッピングセンターへと足を向けた。この家庭では共働きが当たり前のようで、大量の食材を購入するのも日常の一部だ。価格は驚くほど低く、1kgのサーロインステーキがたったの6.7ドル。店員がレジを打つのにかなりの時間がかかったのは、その量が半端なかったからだ。

そして、それら全てを収めるだけのスペースを持つ冷蔵庫が家にはあった。想像以上の大きさを誇るフリーザー部分は、新しい生活への刺激と驚きを与えてくれた。

12月10日
今日も特別な予定はなかったが、マニーが朝の海を見せに連れて行ってくれた。どの海辺だったか詳細は忘れてしまったが、車でわずか15分の場所に、美しい海が広がっていることに感動した。子供たちがTシャツを着たまま海に入って遊ぶ光景には驚いたが、紫外線の強いこの地では、それが日常の一部であるらしい。

その後は一人で街を散策することに。人々が行き交うメインの通りは3本程度で、そこからあまり逸れずに市内を観光できる程度の広さだ。サングラスとサンダルを手に入れ、大道芸人のパフォーマンスを見ながら時間を過ごした。

昼食は日本食のテイクアウト、カツ丼を楽しんだ。まあ、それなりの味だった。そこでの食事を終え、帰ろうとしたところで、セントマークスのあつしと偶然にも出会った。街がこれだけ小さいと、知り合いに出会う確率も高くなるんだろうな。

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