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◇コラム【健康マニアのケンコウ情報33】~ 騒音性難聴の症状と予防するための耳寄りなお話 ~

 騒音性難聴についての耳寄りなお話です。

 この難聴のタイプは、80デシベル以上の騒音を長期間繰り返し聞くことにより、耳に障害が生じて聴力が低下する病気です。耳鳴りやめまいなどの症状もある場合があります。

 具体例としては、工場やカラオケ店やパチンコ店などの騒音現場で働く人たちが、長年騒音を繰り返し聞き続けることで発症する病気です。

 最近は、ヘッドフオンやイヤホンなどで80デシベル以上の音楽を長期間聴いている人たちにも発症例が多いです。

 この病気の初期は、高音部が中心に聞き取りにくくなりますが、4000ヘルツより低い音域の通常会話は問題なく聞き取れるために初めは異常に気付かない人が多いです。

 しかし、そのまま騒音を聞き続けていると、全音域に難聴が進行して異常に気付いた時には取り返しがつかなくなる例が多いです。

 主な症状は、次の通りです。

① *蝸牛(かぎゅう)の中の膜が破れる
蝸牛内の血流が滞る
 *有毛細胞の毛が傷ついたり、取れたりする
有毛細胞の一部が死んでしまう
鼓膜が破れる
蝸牛・・・内耳の一部で、カタツムリの殻状をした聴覚に携わる器官。
有毛細胞・・・内耳の内部で、音の振動を電気信号に変えて脳に伝える役割をしている細胞。

 有毛細胞は、死んでしまうと再生が不可能なものなので、その前に治療できるかが重要です。

 安静を第一にして、ステロイド剤などによる薬物療法や、高圧酸素療法による血行改善や、神経節ブロック療法などが有効ですが、発見が遅れてしまった場合の治療は難しく、回復しない場合がほとんどです。

 特に、難聴が高音から中低音へと進行してしまうと治療が難しくなって補聴器が必要になってしまいます。予防を重視し、できるだけ騒音を避けて、どうしても避けられない場合は、耳栓や防音具を着けるようにしましょう。
                            (本誌・高田 秀子)
                                                  (参考:健康エリートハウスサイト)

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