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石川五右衛門3世……但し直系ではない

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俺の名前は、五右衛門3世。かの有名な大泥棒・石川五右衛門の、弟の子孫だ。3世を襲名するからには、当然、義賊である。 謎解き連作短篇集です。
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2023年7月の記事一覧

石川五右衛門3世―但し直系ではない/五右衛門3世、登場③

   大騒ぎになった。  調べてみると、家人には、花の他に熱の出ている者はいなかった。だ…

せりもも
1年前
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石川五右衛門3世―但し直系ではない/五右衛門3世、登場④

 おえんの話が気になったので、妙の部屋をのぞいてみることにした。  決してスケベ心からで…

せりもも
1年前
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石川五右衛門3世―但し直系ではない/五右衛門3世、登場⑤

 青空にいっぱいに翻る、洗い立ての夜具。おえんの寝巻着。  5歳の幼女に、宗十郎の幽霊は…

せりもも
1年前
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石川五右衛門3世―但し直系ではない/贔屓の筋①

 下から聞こえる物音に、蔓屋幾三郎は、はっと目を覚ました。  かすかな、ひっかくような音…

せりもも
1年前
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石川五右衛門3世―但し直系ではない/贔屓の筋②

 照り返しのきつい河原で一日働いて、それなのに、俺たちは、姿絵を買えなかった。  教えら…

せりもも
1年前
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石川五右衛門3世―但し直系ではない/贔屓の筋③

 「恐らく、首を切られてから、川に投げ込まれたのだろう」 もったいぶって、天寿庵が結論し…

せりもも
1年前
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石川五右衛門3世―但し直系ではない/贔屓の筋④

 「これ、独歩。独歩や。親分さんがお呼びです」  如信尼に呼ばれ、川端独歩が現れた。  ちなみに「川端」というのは、彼を保護した町人がつけた姓だ。名前も同じ人物がつけた。  川のそばを独りで歩いていたから。  単純明快だ。  「……」  本堂に現れた独歩は、素直に、如信尼の前に坐した。  憧れの籠った眼差しで、如信尼を見つめ、同じ目のまま、本尊を拝んだ。  つられて自分も本尊を見上げようとし、長治は慌てて目をそらした。  頭上には、やはりどうにも禍々しい風が吹いてい

石川五右衛門3世―但し直系ではない/贔屓の筋⑤

 調べが行き詰まっているという噂は、俺の耳にも入ってきた。  そもそも、俺は(独歩もだが…

せりもも
1年前
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石川五右衛門3世―但し直系ではない/贔屓の筋⑥

 「でも、五右衛門。それ、いいかもしれない」  あばら家に降臨した弥勒菩薩と生意気なクソ…

せりもも
1年前
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