ンゴ自体/絶対明日はやりません

鼻のムズムズ、に全部持っていかれる。なにしようかななにしようかな、と10分ほど悩んで、悩むなら書きながら!と昨日思いついたフレーズを反芻してみる。昨日、寝る前はすこぶるこの言葉に共鳴していたはずなんだけど、今はそういう出来事があった、どうやらこの言葉は僕にとって正しいらしい、というくらいにしかそれを思い出すことができない。

鼻のムズムズが書くことによって治るわけはなく、治ったのだとしてもなんとなく声高にそれを言うつもりもないのだが、なんというか書くことによって体調、というより体表の現象までもうまく巡っていくようになる気がしてくるというのを、以前より論理的な流れとして捉えられている感じがする。まだそんなに言葉にするフェーズに入っている感じはしないので置いとくが、今日中には形になってくる気配もある。まあ、それもこれも4000字、原稿10枚をまた今日も書くぞ、と決めたから、そんだけ書けば、起きがけになんとなく出てきた疑問も、地続きで僕が結構な量書いていかなきゃいけない限りは、そのうち必然性をともなって、今日の問い、今日の答え、みたいな感じであとから読み返すと案外まとまったレポートみたいになっている。


読みたいものリスト、行きたいとこリストを日記の間にねじ込んでいく試みを今からします。

読みたい本一冊め、山本浩貴の新たな距離。なんかこれを読むのは「ネタバレ」って感じがして、僕が書いていくにあたって影響を受け過ぎそうで怖いというのもあるが、まあ値段にビビっている。というか手元に置いとかない理由が値段しかない。とはいえまだ勇気が出ない。というのも、行きたい場所ひとつめ、保坂和志と山本浩貴の小説的思考塾が近々開催されると知ったから、そっちにお金を充ててもいいのではないかと思ったのだ。どちらかにしなきゃいけないはずはないのだが、なんとなく、1ヶ月にその人のものを二つ以上お金を使って摂取するのはのめり込みすぎかな、と自らにストップをかけてしまう。これを両方決行するのであればお金の計算をすればよいのだが、そういう気分でもない。だがこれは事務なので気分に関せずやるべきだ、でもこの迷いを書き出しているだけ前より良くて、だから別に今すぐお金の計算をしなくてもよい。こう見てみると、お金の計算をしたくないからこんなに行きたいんだか行きたくないんだか、なんのために行きたいんだ?とか訳のわからないことを考えることになっているのだと分かる。不安の本丸を見ないようにするために、葛藤する。すごかったよ、坂口さんの「自己否定をやめるための100日間 step6」。もういつもの、熱心なリスナーたちの引用リツイートの感じからして違ったもんね。そういえば千葉さんも葛藤が必要が必要だとは思わない、すればいいってもんでもないって表現のが近いかな?そういうことを言っていたが、これはすんごく応用の効きそうな考え方だ。目から鱗!大発明!という感動もあるが、それより先に応用が効きそうだ、と言っておきたい。


疲れたンゴねえ。疲れたンゴねえと宮沢賢治の評伝ゲット、どちらを先に書くか一瞬の葛藤があった。いやなかった。おー、、ん、となっただけだ。あれは悩んでいるのだろうか、おーん。あい。みたいな、ただ体の動きがのっそりしているがために、選択にかかる時間のような。一応僕としては悩んでいるつもりでいて、それを葛藤と呼んでも誰にも違うよとは言われないんだろうけど、だからこそ葛藤というのは自分1人の問題であることがわかって、乗り越えるのが難しいのだろう。眠い、眠いが眠いンゴねえ、という感じではないんだよ。疲れたンゴねえ、でしか、あ、あとお腹空いたンゴねえ、あたりで使いたくなるこのンゴ。

リンゴはよく、「物自体」に関する説明とか、それを取り巻く意味と言語がどうこうみたいな話の中で、異様なほど登場する。ではンゴはどうか。論ずるに値しないだろう。そうだろう。ンゴは感嘆詞のなかの感嘆詞なのだ。意味にきっと永久に穢されることがない、安心して使える。なんというか、坂口恭平が師匠にするなら死んでる人がいいよーっつってたのと同じ原理で、そばに居やすい。ルサンチマンや自己否定にやられそうになったら、ンゴのほうを見てみる。ンゴは変わらない。ンゴ自体が変わらないのは当たり前で、俺の見方こそが問題で、であれば、俺がバカにしたり、余計に敬虔な視線を向けているあの人のあの部分は、ンゴでもなんでもよかったということだ。そうはならんか。今日の言葉遊びタイムでした。

それから最寄りの駅に着く。一駅前で乗り換えで、そこからはドアの横に立っている。すぐ脇には空いている席がぽつぽつあるが、降り忘れるのが嫌だったので立っていることにした。膝が疲れている。座っていてもよかった。排便したい。


今月は、とかいうとまた自分を縛り付ける方へ力が向いてしまいそうなので、今週は、とにかくよく寝る。そして温泉にも浸かりたい。となると今日は湯船に浸かったほうがよさそうだが、どちらかというとさっさとシャワーを浴びて、寝巻きに着替えて、せっかくの午後のおやすみを過ごした方が温泉なんじゃないかということに。

サクッと書き終えちゃおう。時刻は19:20、明日の準備にフライングはありませんということで、もう風呂も歯磨きもお米のセットも、あれやこれや済ませました。あとは妹が風呂に入り次第洗濯をすればよし。だいたいそれが20時ごろになりそうですから、それまでに書くのを終わらせよう。そこに合わせて20時というのをもともと設定したわけではないが、ちょうどいいこといきそうなのでそれでいく。一石二鳥。やきとり、しばらく食べてないので食べたくなるなあ。これみてそうなるって相当だよな。

いやー、どうやっても正面のアパートから聞こえてくる子供のいじけた声のことを書きたくなる。いじけた声と、あれはあれでいじけた、父の、そういうのやめてよ、って声と、おそらく母の、かかってたぁ、って低い声。子どもは最初から落ちてた、てなことを言っていたからだいたいの状況が想像できる。お父さんの大事なものを、小さな娘、小学2年生くらいだろうか、がひっかけて落としてしまった。かかってた、だからなんだろうわかんないな。あそこに割って入るならどういうことを言うだろう、みたいな想像をしてみて、結局僕の直近で興味のある、でもだからといって、そんな未熟なもんが子供を持つなとはならないよな、というあの、「その責め方はズルい」論に行き着く。いくらでも言えちゃうんだから。いくらでも言えちゃうことは、他人に伝えなくていいんだけど、どうしようもなくこぼしたくなったら、まあ仕方ないのか。それを子どもにぶつけちゃうとすごく不幸な状況が生まれてしまうわけだけど。その責め方はズルいの二乗である。なにもできない自分を責めたてるわけでなく、それから今回の鬱を経て、別に見なかったことにもせず、でも結局は俺のもともと気になる論理にしか俺の発想は行き着かないのだとはやる心をたしなめる。ぐるぐる回転するのは仕方がないとして、それに酔わない。わけわかんなくなる、気持ちが悪くなると言う意味でもそうだし、なんか、関係ないことで悩みすぎちゃう俺、孤高、みたいにするのもやめとく。なんつーかそれは捉えどころのない暴風雨ではないのだきっと、俺のまわりを渦巻いている、複雑にもワンパターンな木枯らしのような、木枯らしって言葉が出てきたのはいいがあんまり上手いことはいえてない、あのくるくるおちばを巻き込んで起こる小さな竜巻をなんていうんだろう、まあ俺のいうところの木枯らしということにしておいてください。観念でばかり書いているなあ。知らんけど、あんまり良くないって聞くよ、というか客観的にみて魅力的でないって話なのかな、思考のことばかり書いている文章というのは。たまーに自分のことじゃないことを書けてるなって日もあって、そういう日はなんとなく文章が整然としている、という言葉で形容したくなるような流れの整い方をしていて、一度、二度読み返したくなって、人に紹介したくなったりもするが、けっこうすぐに飽きる。でもその書き方に限ったことではないのかもしれない、こういう観念99%みたいな文章も明日には書けないし、昨日なんと鳥羽さんから激烈なお褒め(?)をいただいたアツすぎる読後感想文だったりとか、それも今日、なんか緊張してというのもあったが、結果的に書けていない。良いのか悪いのか、一度、これはいいやり方だなって思ったら次は同じやり方でやるのを一旦やめとく習性が僕にはあるらしい。まあ、もっと上手くやろうとして、まず緊張するのが嫌で、上手くいかなかったらがっかりしちゃうのも嫌だからだろうな。良いのか悪いのか、ほんと、悪かろうがもう手癖なので、人に言われて治るもんでもない。俺が人目につかないところでこっそり、ちょっとずつ意固地な部分を和らげてあげるしかない。そんな人は僕しかいないだろうけど、全部見ている人ならわかる、徐々に僕の文章は柔らかくなっていっている。文体、というものをいまいちよくわかっていないが、文を書く俺の体は柔らかくなってきている。これからもそうだ。こうやってダジャレばかり言いたがるのはあまり変わらないが、ウケを狙ってはいるが、ウケの定義が広がっている、ある程度どんなリアクションがきてもウケだと捉えられるような書き方ができるようになっている気がする。千葉さんのエレクトリックをさっき久しぶりに開いて、彼の洒落は無敵だな、と改めて感心した。ウケなくてもいい、ウケを狙わない、別に狙ってないから、でもパフォーマティブになってしまうから、ウケの射程を広げる。笑っても、読み飛ばしても、ほほーって感心しちゃっても、俺のことを思い出して読むことから離れても、ウケている。ではそういうダジャレの散りばめ方とはどういうものなのか、気になるハウツーは次回以降で探求していきましょう。絶対明日はやりません。

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