Your Treasure -Ran's practice in Padova-
ずいぶん時間が経っちゃったのですが、イタリアでPadovaの練習を見学した時のことを少し残しておきたいと思っています。
少し時間軸を巻き戻したところから話を始めたいと思います。
昨シーズン、藍くんはPadovaでシーズンの後半を過ごしました。
アジア選手権が終わった後、大学で試合に出て、インカレが終わってからの渡伊でした。かつての祐希くんがそうだったように。
OHで試合に出ることもありましたが限定的な起用法でしたし、Padovaが降格の危機に瀕した時にはリベロでコートに立っていました(あのピンクやイエローのユニは似合ってたし、私は好きでしたけどね)。
そんな様子でしたから、彼が代表のメンバーとしてその力を発揮することを疑問視していた人もいましたよね。まあ、見てないんだから仕方のないことではありますが、実際に2022年の代表シーズンでの活躍を見て彼が手に入れたものが確実にあることを目の当たりにして感じた方もいたのではないでしょうか?
私たちは普段から応援している選手の全てを知っているわけではありません。もちろん選手によってはその日常をチラッと見せてくれる選手もいますけれど、全てではないわけで。
知ることができなかったその背景をチラッとでも見てみたくてPadovaの練習見学に行くことを決めたのだと思います。せっかくイタリア🇮🇹まで行ってキオエネアリーナに通い詰めたのも私らしいと思ってますが。
Padovaは基本的に体育館での練習を公開しています。
シーズン中の試合と試合の合間にどんな練習をしているのかをじっくりと見ることができました。3日間、練習見学に通いましたが実際に練習を見に来ている人はそんなに多くありませんでした。日本人が3組ほど、現地の人が数名くらいでした。それこそ2020年の2月に祐希くんの試合をPadovaに見にいった時には30人近い人がいたような記憶があるので、パンデミック後でなかなかイタリアまで来る人も増えてはいないのかな?という印象でした。
公開されている練習ではストレッチからスタートして、対人でウォームアップした後はコートに入ってシュミレーション練習です。多分ですけど、試合をイメージして特定のローテーション、サイドアウトなのかブレイクなのかの状況設定、特定の点数からのスタート(15-15とか)したり、どれも実践練習です。
メンバーはスタメン候補をメインに組まれたり、少しづつメンバーを入れ替えたり、日によってはサーブもシュミレーションに組み込まれていたり。
個人の練習は基本的になくて、居残りでレシーブ、サーブ、ブロックアウトの練習をしてるくらい。
そっか、藍くんはこういう環境で毎日、練習してたんだと知ることができてここに見に来てよかったなと思っていました。そう、いろんなことが繋がったというか、納得がいったというか。
もちろん、試合の中でしか得ることができないものもあると思います。
だからスタメンでコートに立てるチームを祐希くんも選んできたし、藍くんも今年はコートに立ってたくさんの経験をしながら、また新しい武器を手に入れているのだと思います。
でも、OHとしてコートに立てなかった時も、日々の練習の中で海外の選手と同じコートに立ったり、コートを挟んで戦ったりしながら、今までにない感覚を少しづつ得ていったのではないでしょうか?大学で過ごしていたら得ることができなかった新しい体験をまさにしていたのだなと思いました。
その経験は彼のモノになって、それが成長に繋がって、あの活躍を見せてくれたわけです。そんな一つ一つの経験が彼の宝物になってるんじゃないかなとなんとなく感じる練習見学でした。
そんな練習の間も彼はずっとずっと楽しそうでした。
チームメートともよくコミュニケーションをとってたし、笑顔もとっても多くて。本当にバレーボールが好きなんだろうなとどの瞬間からも伝わってくる気がして。
そういう気質も彼がここで活躍している理由の一つなのかもしれませんね。言葉を使いこなすことが難しくても、あの笑顔でコミュニケーションとられたらきっと誰とでも仲良くなっちゃうんだろうって思えて。
間違いなくその笑顔に惹かれた一人ではあるんですけど、私も。
試合ではまた全く違った顔を見せてくれることに気づいたのは、Verona戦でのことでした。
Milano戦では感情が忙しくてじっくり見ることができなかったのでw。
それはまた別の記事で書こうと思います(いつになるかは、、、ですが)。
「無駄な経験は何一つない」のでしょうね。
そういう生き方が羨ましいなとも感じたりもします。
かっこいいな。
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