超ときめき♡宣伝部 横浜武道館ライブ観戦記

5月28日に横浜武道館で行われた超ときめき♡宣伝部「ときめき♡夏の晴れ舞台2022」に行ってきたのでその観戦レポを書きます。

超ときめき♡宣伝部とは

今の自分のフォロワー層だとアイドルに詳しくない人も多いので、まずは超ときめき♡宣伝部の説明をさせてください。
超ときめき♡宣伝部はももいろクローバーZなども所属するスターダスト・プロモーションに所属する6人組のアイドルグループです。
15年4月に放送された「生放送!!私立輝女学園SEASON2」の宣伝をするために結成された「ときめき♡宣伝部」が前身です。20年3月31日に藤本ばんびが退部(脱退)し、翌4月1日に菅田愛貴の入部と共に現在の名前に改名をしました。
20年の4月といえばご存じの通り禍が猛威を振るっていました。
多くのライブが中止・延期となる中で配信ライブやSNSでの発信などできることに注力し、21年に「すきっ!」がTikTokでブームとなり、音楽番組や情報番組でも取り上げられるようになりました。
VTuberファン的にはにじさんじの相羽うるはさんとのコラボが記憶に新しいと思います。

横浜武道館

横浜武道館は横浜市中区、関内駅から徒歩6分にあります。

関内は飲食店も多く、街並も素敵なので禍の前はよく行っていたのですが駅の近くにこんな建物があるのは知りませんでした。
それもそのはずこの会場は2020年7月に竣工、アーティストのライブとして使われるのは初だそうです。禍の後最初に行ったZeppHanedaでの無観客ライブもそうでしたが、こけら落としに縁のあるグループですね。こけら落としを任されるというのはやはり特別なことなので、1ファンとしては少し誇らしく思います。

ライブ開始

ライブの1曲目はSilent Sirenのすぅさんが作曲した曲として知られる「ラヴなのっ」でした。この曲は歌詞も可愛くて、ライブ映えする曲なので聴けると正直テンションがかなり上がりますね。最近の恋愛路線の曲の中ではかなり好みです。

ナタリーより

またこの日の1着目の衣装はマーメイドをイメージした鮮やかな衣装で、見ていて華やかな気分になってよかったです。
2曲目は初期の名曲「ぴょんぴょん」。公式のライブダイジェストの冒頭にも使われていますが、この曲のサビの「大切な時間がずっと ずっと続きますように。神様にお願いをした 星の降る夜に」っていう歌詞が僕はとても好きなんですよね。
アイドルがアイドルでいられる時間というのは多くの場合長い人生で見ればほんの僅かな時間ですし、永遠にこのままではいられないことはファンもアイドル本人も分かっていると思うんですよね。
いずれ終わりが来ると分かっていてもその中で何ができるか何を残せるか考えて全力で輝こうとする姿に惹かれている面はあります。

そういう意味ではアイドルをやる楽しさを歌った、超ステップアップを挟んだ後に初恋サイクリングを持ってくるのも好きな構成でした。

この曲は発売当時のインタビューでも語られているように大人になった後から青春時代の恋を振り返る曲です。
曲自体の良さももちろんあるのですが、青春が終わった後の曲をぴょんぴょんと同じブロックに置くことでセットリストに時間的な厚みが出て良かったです。

その後は6月22日発売予定のアルバムの新曲「なんでもいいから」でした。僕は正直、一度曲を聴いただけでどんな曲だったか覚えていられるほど記憶力は良くないのですが、「なんでもいいから可愛くなりたい」と歌う姿が印象的でした。
「すきっ!」のようにありのまま気持ちを伝えればいいみたいな曲もあることはあるのですが、基本的にとき宣世界における恋愛は「わたし、ナンバーワンガール」や「恋のジャッカル」のように戦い勝って奪うものなので、武を極めるように美を極め、そのままでいることを良しとしないこの曲はとき宣っぽいなという印象を受けました。アルバム発売が楽しみです。

その次の「一方通行、恋の罠」は僕の推しの坂井仁香さん(下の動画のセンターの子)が最高にかっこいい曲で大好きなのでぶち上りましたね。
ひとかはCool&Cuteの二刀流が魅力的なのですが、この曲はCool路線の代表曲といっていいと思います。最近は可愛い路線の曲が増えてきているので、貴重なかっこいい成分を補給できてよかったです。

最後は、とき宣には珍しい失恋曲の「7月のサイダー」を歌ってブロックを終えました。

ナタリーより

衣装替えを挟んでトウメイ恋心(ハート)を歌いました。淡い色の衣装とシャボン玉の演出、切ない歌詞のすべてがマッチしていて最高でした。
その次の曲も22日発売のアルバムから「Dear friend」で、例にもよって曲はほとんど覚えていないのですが、「ありがとう」と繰り返すところでひとかが感極まって涙を流すことが印象的でした。
その後も、「お届け!デリバリースター」でトロッコに乗って会場を回ったり、「妄想プールデート」でセルフィを撮ってスクリーンに映したりと曲にちなんだ演出があって楽しかったです。

次のブロックに入る前に次のアルバムのリード曲「ギュッと!」が流れました。この曲は僕が超ときめき♡宣伝部で一番好きな「トゥモロー最強説!!」のMUTEKI DEAD SNAKEさんが作っているのですが、すきっ!系統の繰り返す印象的なサビがありつつも随所に遊び心があってよかったです。
MVを先行公開をした後に、実際にライブで初お披露目も見られたのはお得感がありました。MVは20日に公開予定です。

次の曲もすきっ!系統の恋愛曲のCupid in Love 。弓の振り付けは印象的でくしゃみをするところは可愛いと思いますが、実はいまいちピンと来ていません。

そして、この流れを受けて満を持して歌ったのが「すきっ!」でした。
超とき宣の二本柱である「青春」「恋愛」の2本柱のうち「恋愛」を代表する一曲。18年のファーストアルバム「ときおとめ」に収録された曲で、21年のTikTokでのブレイクで今の躍進の原動力になった曲です。
ときおとめの頃からいい曲だなと思っていましたが(そもそもときおとめ自体がいいアルバムですが)、改めて聴いてもやっぱりいい曲ですね。好きな相手との理想的な関係を夢想する姿はオタクにとっても自分と推しの関係を投影させやすいのかなと思いました。
超ver(メンバー入れ替わり後の新録ver)も出て、音的にもかなりリッチになりましたし、インストで聴いても楽しい曲になったと思います。

そこからは一転変わって、「青春」路線のアンセムとも言うべき「トゥモロー最強説!!」を歌いました。この曲は禍の影響を最も受けた曲です。当初20年4月8日の発売の予定でしたが、禍による自粛でリリースイベントができないことから複数回延期となり、最終的には20年8月26日になりました。
その間、他の多くのアーティスト・アイドルがそうであったように活動が大きく制限されていました。結局愛貴ちゃんが加入してから3ヶ月ライブはできず、新体制初のライブは約3月半経った7月18日のZeppHANEDAの無観客ライブでした。先の見えない状況の中でいつかライブもきっとあるはずと努力を続けるのは簡単なことではないと思いますし、新メンバーの愛貴ちゃんは特に不安が大きかったと思います。
それでもライブに合わせて最高のパフォーマンスに仕上げてくれたことには感謝しかないですし、「どんな状況でも明るい未来へ連れていく」と言ってくれたこと、そして歌ったのは明日への希望を歌うこの曲だったことは強く心に残っています。

その後、インタビューで20年を振り返って「日本は今ときめき不足なので、私たちがそれを解消します」というのが本当に尊いと思うんですよね。
アイドル業界は禍の影響を最も受けた業界なのに辛いのは自分たちだけではないと考えて、自分たちのやるべきことは人を元気づけることだと原点に立ち返られるのは簡単なことではないですし、すごくアイドル性を感じて好きになりました。
トゥモロー最強説!!はそのとき感じた感動に結びついているし、僕はどちらかといえば恋愛路線よりも青春路線の方が好きなのでセトリに入っていると今日のライブは良かったとなるくらい好きな曲になっています。

続く曲もこれまた青春路線の代表曲「むてきのうた」でした。
インディーズ時代から歌い継いできた曲で、とき宣と一緒に駆けてきた曲なので、この曲もセトリに入ってるだけで嬉しくなる曲です。
21年に都会のトム&ソーヤの主題歌に選ばれて超verが出ましたが、旧verでは歌割りのなかったメンバーに落ちサビが振られていたりと、年月を重ねたことによる成長を感じて感慨深くなります。

そして、最後の曲はエンドレスでした。
KANA-BOONの鮪さんの提供曲で、夢に終点はないという歌詞が超とき宣らしいというか、ずっと目標にしてきた武道館の先にも無観客でライブをしたSSAの有観客での凱旋や海外公演と夢は続いていくのだと明確に示した一曲で、過去最大規模のライブの締めにふさわしい曲だと思います。

アンコール

ライブ本編が終わりTシャツに着替えてアンコール一曲目は「SHIBUYA TSUTAYA前で待ち合わせね!」でした。
この曲はド直球な恋愛ソングではありますが、禍以降の曲でライブができない中で現場で待っているから来て欲しいという願いも込められている曲です。ファンとのつながりを意識した曲だと全国握手会のテーマにもなった「あいにきちゃった」ですが、禍で会いに行くことができなくなったとき待つことしかできないという祈りが込められています。
実際には禍の中でできることを模索してきたこともあって、禍の前より集客は伸びていたので全くの杞憂ではありましたが、辛い経験を乗り越えてきたファンとの絆の象徴のような大切な曲になっています。今日聴けて良かったと素直に思いました。

一冊の小説を読むような「遠くであがる花火 二人ならんで見てた」を挟んでアンコール3曲目は「100%オレンジ」でした。

これもインタビュー時代からの曲で、宣伝部員(超ときめき♡宣伝部ファンネーム)カラーのオレンジが入っていることもあり、メンバーと古くからの宣伝部員をつなげる大切な曲です。
「同じ笑顔のまま ここでまた会おうね」という歌詞の意味と重さが禍と「SHIBUYA TSUTAYA前で待ち合わせね!」を経て変わったのだと、続いて聞かされたことで気付かされました。ライブができるのもここで会えるのも当たり前でないということを忘れたくないなと思いました。

そして、アンコールの本当に最後の曲は「青春ハートシェイカー」でした。
この曲はとにかく明るくて聴いていて楽しい恋愛曲ですが、MVを撮影した縁でとしまえん営業の最終日(20年8月31日)にライブを行ったこともあり、夏曲の印象が強いです。
夏感を出しつつ、湿っぽく終わらない良い最後だなと思いました。

全体のセトリについて

7月のサイダー、妄想プールデート、遠くであがる花火 二人ならんで見てたなど夏ライブらしさを出しつつ、青春と恋愛、それぞれの代表曲を網羅したいいセトリだったと思います。
その一方で、3000人という過去最大のキャパに喜ぶメンバーを見て、僕がなぜ恋愛路線よりも青春路線の方が好きなのか分かった気がしました。
おそらく僕は超とき宣メンバーと疑似恋愛をするよりも夢を追いかけたいのだと思います。超とき宣が成功したとしても僕の人生が劇的に変わるわけではないですが、それでも彼女たちのライブを見るとその明るさに当てられて前向きになりますし、彼女たちのアイドル人生が素晴らしいものになればいいと心から思います。
今は幕張という壁を超えるために「すきっ」で掘り起こしたファンを定着させることが大切だと思いますが、そのファンにも夢を追う超とき宣メンバーの魅力は伝わると思うので、いずれは青春路線に回帰してほしいなと思いました。

幕張ライブ

超とき宣の人気は基本的には右肩上がりをしています。
目標にしていたサンプラザ中野(最大2,222人)は2年かかりましたが19年のクリスマスライブで埋め、今年の4月には通常のツアーで中野を満員に今回3,000人の壁を突破しました。
次の大きな目標は10月22日の幕張メッセ(最大9,000人)です。ここさえ突破すれば武道館も見えてくるのですが、決して簡単な目標ではありません。最近事務所からもレーベルからも期待とプッシュを感じますが、それだけにもし埋まらなかったときにもう一度チャンスがもらえるのか不安になることがあります。改名前から数えればもう7年目でアイドルとしては中堅なので結果も求められる立場になってきていると思いますし。
そんな不安からか幕張のチケット2枚買ってしまいました。そこで同行者を募集しています。TwitterのFF(知らない人は怖いので)、非宣伝部員(ファンなら自分でチケットを買うべきなので)優先にはなりますが、行きたい人がいましたらチケ代は不要なので声をかけてくれると嬉しいです。

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