【ドミコ】魅力的な歌詞3選

ドミコは私が今日本で一番好きなロックバンドだ。楽曲自体のかっこよさもさることながら、聞き取りづらい歌詞にも実は魅力が満載である。
今回は私のお気に入りの歌詞を3つ紹介する。


『マカロニグラタン』

全然意識ない
あっという間
頬張り いただきます

アルバム『heyhey,mymy?』の一曲目『マカロニグラタン』
作詞をしているさかしたひかる氏(gt.vo.)曰く「マカロニグラタンが美味しいっていうことを実況しているだけの曲」だそう。

歌詞を見る限り相当美味しいのだろう。
無意識に頬張り、いただきますを言うのを忘れ、食べてから言う。
そんなささやかな日常の経験は誰にでもあるはずだ。特に幼少期にはそんなこと日常茶飯事。親に「いただきます言った?」などと言われ、もぐもぐしながら「いひゃひゃひはーふ」なんていう。
こういう無邪気な可愛さがドミコの魅力のひとつである。


『解毒して』

格別なハートビートで揺らしてくれよ べいべー
ばっちり意識蹴っ飛ばしてみ
あくびでちゃうね
ハートべっとり 鷲掴み
オーバーヒートだ べいべー
立ってらんねえよ
混じり気ないオイルたっぷりくれ

次にアルバム『血を嫌い肉を好む』から『解毒して』
この歌詞は何しろキュンキュンする。「蹴っ飛ばしてみ」「立ってらんねえよ」などの男言葉がその要因なのかもしれない。「ハートべっとり鷲掴み」されるのはこっちのほうだ。
歌詞全体から感じるポップなアニメ感も良い。
そしてなんと言っても韻の踏み方が気持ちいい。
「ばっちり」「べっとり」「たっぷり」キャッチーなフレーズでバチバチに韻を踏み、ダークな雰囲気の楽曲とものすごい相乗効果を生み出している。


『てん対称移動』

まとわりついた 泡に揉まれて
そっと沈み 絡まり
揺らぐ夕凪のあたしの頭の中
微かに菖蒲色はみ出したまま
胸ぐらぐら

最後は昨年リリースのEP『肴』から『てん対称移動』
どうすればこんなに絶妙にエモい歌詞が書けるのか。女の子の片想いの心模様を見事に言い表している。(そういったテーマで書かれたのかどうかは不明)もはやあの頃の匂いまで脳裏に浮かぶような、五感が刺激される感覚がある。
一見抽象度の高い詞だが、なぜか1枚の写真のような、映画のワンシーンのような哀愁が漂う。
そしてここでも良い味を出しているのが「ぐらぐら」という擬態語だ。擬態語、擬音語はドミコの歌詞の特徴でもあり、私のお気に入りポイントである。


今回は可愛い寄りの歌詞を選んでみたが、ドミコには魅力的な歌詞がまだまだある。
熱い歌詞、エモい歌詞、などなどこれからも紹介していきたい。

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