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重み



何だか、どっと疲れた気がする。



「あなたには、それが見えてるのね」

足元の生い茂る草が、何だか少し邪魔に思えた時
そう言われた。


私にとっては、どの道もジャングル
どんな平原を歩いていても
どんな開放的なところへ行こうとも
いつだって生い茂る草木が邪魔で
窮屈に思っていたんだ


「あなたには、それが見えてるのね」
そう言われて、気づいた。

自分がそう見えているものについて
自分自身が考えないで、誰が考えるんだと。


ちゃんと見ていないのは自分だった。
1人にされて怖かったのは、
置いて行かれたからではない。
ちゃんと見るべき人が、
ちゃんと見ていなかったから。


生い茂る木々を剪定し整えた小道が
遊歩道として使われている。心地よい散歩道。

木々をそのまま伸ばしておくわけにはいかない。
こちらの都合でカットする。

木々をそのままにと思うなら、
そこに心地よさを求めてはいけない。
こちらの都合でカットしたくない
そう思うなら、生い茂る木々は見ない。
見えなくなるまで研ぎ澄ます。

だけど、
それが野暮だと言い放つ世界で
うまくやってかないとねって話になるんだから
こんなの苦しみしかなくて当然


私は嘘つきだ
どこか明るい場所を探そうとして
世界を見てるつもりで何も見ちゃいない
自分のことを何一つ見てなかった

大嘘つきだ
楽しようとしてたんだ
そこに現れる自分を見ていないなんて
サボり過ぎもいいところ

フラフラと放浪して
楽ばっかりしてたんだ



何だか、どっと疲れた気がする。



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