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フェアリーコード4

フェアコは割と2章くらいからぶちこんでくるので言葉少なになるね。

フェアコとりあえず完結、といって良いと思うのだけど、うーむ。全体を通してポップでカジュアルなのがいまいちキラータイトルになりきれないところよね。いや、充分キラーなんですけどね。
黒ウィズ民のメアレス信仰の世代交代とか新陳代謝の役割を果たす可能性があったはずなのに、至らなかった。

とても贅沢なことを言っているのは承知なのですが。
文章も素晴らしい、展開も悪くない。
でも胸が痛くなることはあっても、心を震わせない。ここぞというときに燃えない。
特にリレイとルミスには同調しづらさが最後まで残った。

若者向けと言えばそうなのかもしれない。
リレルミのノリはとても軽い。わたしにゃノれない。
結局支援協調タイプだからなのよね。とても今風のデザイン。
でも「キャラクター」が他人ありきだと、やっぱり人って暈けるのよ。

ルミスとリレイがブレたり暈けたりはしていないんだけど、どうしても描写の外で踊らない。
ルミスが最後まで過去の後悔に縛られるのも、4までに成長とか変化を感じられなくて嫌だった。
リレイにしてもそうだけど、4までずっとあなたのためにあなたを止める!だったのがなあ。

なんかもうちょっと、もうちょっと「わしが育てた」みたいな気持ちをね、読み手に与えて欲しいのよね。
1~4を通してプレイヤーも一緒に体験(語弊)してきたわけだからさあ。ねえ。
あー、これが生きてくるのねー!みたいなおいしさがね、極めて薄味だったね。

3もそうだけど、途中しんどい展開の割に軽い感じで終わるから、バランスがどうしても悪いように思える。
それが彼女らの持ち味といえばそうだけど、「やってみた」感が抜けない。軽いから。
普通(とりあえず)の女子高生、普通のOL…「普通」はやっぱり物語では非常に強い枷になる、のかもしれない。

めっちゃ助走したのに全然跳べないみたいな感じになるのよね。結局。

不完全燃焼。
まあ、そういう運命の世界なのかもしれない。
彼もそうなんだから。

今回ボーカルが多かったのも地味に残念というか。
各々のテーマ曲好きだっただけに、エッセンス程度にしか聴けなかったのは残念。
正直それこそ黒猫は音が力になっているゲームなのだから、既知曲はパブロフ的にプレイヤーを燃え上がらせたりできるのに、そこを有効活用できてなかったのも痛い。

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