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私はダニエル・ブレイク

そんなわけで、私はダニエル・ブレイクを観たよ。
病気になり医者から働くことを止められた老人が、制度やシステムに阻まれながらも、「隣人」と共に人間らしく生きようとする話。ヒューマンドラマ。
なんか感動作!みたいな感じだったのに、ナチュラルにしんどい話だった。まあ現実だからね。

人はレールから外れたって、その瞬間化け物になったり犬になったりするわけじゃないのに、外れることを恐れるあまり、白眼視したり軽くみたりする人が多い。
そういう冷たい社会のなかで、人と人の愛が感じらたり、人らしい営みをするシーンは本当にあたたかい気持ちになるし、涙が出る。

ミクロでは人は人との関わりで生きているはずなのに、マクロレベルまで引いて社会をみたとき、通っていたはずの血が失われているのは、恐ろしいことだとおもう。
場合によっては、その方が上等と思ってミクロを軽視する人すらいる。
人が生きるための社会なのに、社会のために人が生きているというか。

社会はそうやって冷たいのに、人との関わりはやさしくてあったかくて愛情深いのは、世界がいかにちぐはぐに今日まできてしまったかということの証左かなと思った。

人間はやっぱり愛がないとだめだ。
愛の中で生きていかなきゃいけない。
隣人を愛せよ。
むしろそれこそが社会的義務というか、人としての責務なのかもしれない。

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