黄昏をゆくもの

【黒ウィズ】恒例の“黒ウィズゴールデンアワード”がやってきた!『黒ウィズ』の“これまで”と“これから”を聞いたスタッフインタビューもお届け【ファミ通App連載企画:第34回】
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割とギルティだと思った。

ストーリーを書き終えていないのにアニメーションを先に発注したことについて。
いやそれは確かに納期やらなんやらの関係で仕方ないと言えばそうなのかもしれないし、
業界的にはそりゃ結末ありきのストーリーだって仕上げなきゃいけないだろう。
「仕方ない」のかもしれない。

しかし、それは「全力で最高のエンディング」って胸を張って言えるのだろうか。

わたしはそこに疑念を抱かずにはいられない。


もし本当にその「全力で最高」ありきにするならば、ストーリーが書きあがった後に必要な箇所にアニメを発注しコンテを切るべきだと思う。
脚本ができてないのにコンテ切らないだろう。ふつう。

そのアニメがストーリー展開の枷になってしまうのだから、当然制限はつく。

なんなら途中にアニメを挟んだ方が演出的にもおもしろかったかもしれない。
わたしは、どうしてもどうしてもあのアニメが取って付けたようにしか見えなかった。
どう読んだってストーリーで最も魅せたい場面だとは感じられない。

そうなると、他のも「本当にそれがベストなのか?」と疑い始めてしまう。

ビジネスだから仕方ないのかもしれない。
納期があるし締め切りもあるし、ユーザーの知りえない「仕方ない」もあるだろう。

でも、それで「全力で最高のエンディング」って言えてしまうのか?

それって「欺瞞」だろう。
ユーザーはおろか、もはや自分たちに対しても。

「仕方なかった」を正当化して「最高」と銘打つなら、それはその後の最高への枷となる。
そしてそれは、やはり今後本当にちゃんと続ける気あるのか?という致命的な疑念を消し去ることができなくなってしまうのだ。

迷惑ながらおそらくはどうなっても終わりを見届けるつもりでいるのだが、個人的にはだからこそあまり飾らず、無理せず、正直な運営であってほしいと思う。
黄昏をゆくものなのだから。誇りをもって歩んでほしい。
それもまあビジネスだから「仕方ない」か。

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