見出し画像

実物由来の素材を使用しておりません

先日、アボカドの写真を作りました。
なかなか出なかったアボカドの芽が伸びてきたのを、見てもらいたいと思ったからです。
この「写真」はカメラを通して撮影した画像ではありませんが、私が実物を参考に作成したものです。
何故カメラを使わなかったのか? というのは一旦置いておきますね。

まず3Dでモデリングをしました。
土の再現が難しいのでレタッチすることを前提に、形だけ取ります。
次に、出力した画像を加工します。
植木鉢や背景などをぼかし、芽の斑点や土を描き足しました。
最後にイラストを描き加えます。相対的にアボカドが写実的になったと思います。

目の前のアボカドを写し取っていながらそれと物理的な関連のない「写真」を見て、「これはバーチャル的だ」と感じました。
リアリティのために増やしたのがポリゴン数ではなくノイズであることが要因かもしれません。
カメラは意思を持たない客観的な記録装置ですが、私はそうではありません。この写真は私だけが見たアボカドであり、アボカドを観測する私を多分に含んだものなのです。
カメラを使わないのは私自身のバーチャル性というものに囚われた結果かもしれませんし、あるいは3DCGのレンダリング画像こそが写真なのかもしれません。

単にカメラを持っていないだけ、だったりして。
相対的なリアリティという意味では、私の動画より写実的なコンテンツがあると私の実在性が脅かされる可能性はありますね。

あなたの応援で茄子がおいしく育ちます。