河口湖、サマキャン、サマドリ、サマーチャンピオン

※前回のこの記事の続き、かもしれません。

https://note.com/sept_shiki/n/nef818b980972


茅原実里さんの、最後の河口湖野外ライブ

「SUMMER CHAMPION 2021 〜Minori Chihara Final Summer Live〜」

が無事終わった。無事に終わってしまった。


色々なところで言っていたと思うが、2009年の「SUMMER CAMP」からの13回の河口湖ライブに、僕は全日程参加させて貰っていた。いわゆる「皆勤賞」というやつだ。


全日程参加した人は僕以外にも沢山いるだろうし、別に皆勤賞が偉い、全通した事が偉い、という認識はないけれど、それなりの回数参加した1人のファンとして、色々胸に去来するものはあるので、ここにポツポツと書き落としておこうと思う。前回同様、時間に余裕があったらお付き合い頂けると嬉しい。


始まりは2009年のパシフィコ横浜で開催された、PARADEツアー追加公演での「SUMMER CAMP」開催発表だった。

前にも書いた通り、このツアーが「ライブ」としての初参加であり、「野外ライブ」がいったいどういう物かよく分からないまま、ただ「この人のライブにもっと行きたい」という一念で、その場で即座にファンクラブに加入、両日の参加申し込みをした、んだと記憶している。


結果は両日当選、物凄く嬉しかったのを覚えている。そして同時に、現地の状況をネットで調べて真顔になった事も覚えている。


今でこそ次回、つまり翌年の日程でホテルを予約したり、当日の立ち回りを直前まで吟味できるようになったり、そもそも近辺の環境が当時からは想像できないくらいに良くなっているわけだけど、当時はそもそもいわゆる「遠征」の経験も殆どなく、その上で行き先は「河口湖」。完全に手探りだった。

なんとか空いているホテルを見つけて予約、当日は同じく参加する友人の車に便乗させて貰い、どうにか宿と足の問題を解決できた、ような気がする。

あの時手助けしてくれた友人各位には本当に感謝しかない。だってこの部分(インフラレベル)でトラウマが残るようであれば、「その次」はなかったのかもしれないんだから。


まあそんな、言うなればライブ以外の部分で「ワタワタ」したものの、実際のサマキャンは、今でも思い出せるくらいに心に残っている、素晴らしく、そして楽しいライブだった。

各楽曲は勿論、今では「恒例」になった、客席通路に登場するみのりん、ダブルアンコールで浴衣で登場するみのりん、そしてラストに打ち上げられる沢山の花火。

当たり前だけど全部事前情報なしの初体験、言うなれば「徹頭徹尾サプライズ」なわけで、1日目が終わった時点で「次があるなら絶対行きたい!」と思ったんだ。

そして翌年2010年、武道館でのSing All Loveツアー追加公演で発表された「SUMMER CAMP 2」。それを聞いた時、凄まじく心が高揚した。


「あの野外ライブにまた行ける。あの楽しい現場をまた味わえる!」


また同時期、SALツアーで繋がったファンのコミュニティ、いわゆる「みのりんクラスタ」の末席に座しており、若く身の程を弁えていなかった僕は

「みんなで何かしたい、その何かをみのりんにプレゼントしたい」

と思ってしまったのだった。

僕と付き合いの長い人なら知ってると思う、いわゆる「でっかい寄せ書き」がここから始まったんだ。

これを実現させるために協力してくれた印刷会社勤務の友人、イラストを描いてくれた友人、当日寄せ書きを書いてくれた、また製作費のカンパをしてくれたみのりんファンのみんなには、今でも感謝してる、みんなのおかげで僕の思いつきが、本当に良い物になったと今でも思ってる。改めて本当にありがとう。


更に翌年、2011年、「SUMMER CAMP 3」が開催された。2の時点でも薄々感じてはいたが、この時にようやく

「あぁ、サマキャンは夏の恒例行事になるんだ」

と実感した気がする。

この時も寄せ書きをやったり、大勢で集まってワイワイと騒いだり、本当に楽しかった。

けれど、この辺りが「みのりんクラスタ」の1人として楽しめた最後、だったような気がする。

これは多分に僕の性格が原因なんだけれど、この前後でようやく、自分が「大勢の中にいるとストレスを感じる」人間で、そもそも「クラスタ」に適応できる人間ではない、という事に気付いたんだった。


まあそんな事に気付いたところで、「みのりんが好き」というところに変わりはないし、「その程度の事」は、河口湖ライブ自体を切り捨てる理由にはならなかったんだけど。


割と親しいみのりんファンの友人は、その辺を察してくれてたような気がする。

ごめん、今この記事を書いていて初めてその事に気付いたかもしれない。

察してくれてありがとう、そして余計な気を使わせてごめんなさい。


まあそんなこんなあったものの、翌年のサマキャン4、更に翌年、みのりんの所属事務所移籍に伴って「SUMMER DREAM」「SUMMER CHAMPION」と名前を変えていった河口湖の野外ライブには、全て参加させて貰っていた。


僕は性格上、趣味に対して「義務感で取り組んでいる、と感じたらそこから離れる」という姿勢でいて、そこからすると、「河口湖の野外ライブ」として考えたら何処かで「義務」と感じてもおかしくないんだけど、不思議とそういう認識はなかった。

義務感も責任意識も一切なく、ただ純然と「8月の最初の週末は、河口湖ステラシアターで、みのりんのライブに参加する」という、言うなれば「ルーチン」或いは僕の中の「日常」として組み上がっていた。それに気付いたのは本当にここ2〜3年の話なんだけど。

そして改めて振り返ると、勿論いろんな事があったけれど、僕の中に間違いなく残っているのは

「13年間とても楽しかった」

ということだった。良かった記憶が色濃く残る、なんてなかなかないんだから、しかも13年分のトータルでこれなら本当に大したものだと思う。


前置きが長くなってしまったけれど、今回みのりんの「音楽活動休止」そして「今年のサマチャンで河口湖野外ライブは終了」という発表を受けたうえでの、今回のライブ参加になった。

音楽活動休止については、みのりん本人の色々な考えがあったんだと思うし、それを解析したり、否定する程の熱量は、もう僕にはない。

でも、それでも、河口湖ステラシアターでのライブを行う事で、ずっと続いていた、河口湖野外ライブの区切りを付ける、という意味合いは少なからずあったのかな、とは思っている。

なら、その「区切り」をちゃんと見届けるのが、みのりんの河口湖野外ライブ、その全部に参加した僕が「やるべき/やりたい」事なんだ、そんな気持ちを心の片隅に置いて、今回のライブに臨んだんだ。


結果として、サマチャンFINALに両日参加した僕から出てきた感想は、相も変わらず

「物凄く楽しかった!」

だった。 

後述するが、「これでおしまい」という実感を感じられないくらいに、全力で楽しんで、全力で楽しかったと言える、そんなライブだった。両日参加できて良かった、と感じさせて貰った。

僕はこの人(みのりん)が本当に好きなんだ、と改めて実感したのだった。


今回の「サマチャンFINAL」で、河口湖ステラシアターでの野外ライブは完全に「終了」してしまった。

でも、不思議なことに今の僕は

「終わってほしくないなぁ」

と思っている。

「終わってほしくなかった」ではなく「終わってほしくない」、つまり「終わった」という「実感」がないんだ。

きっと僕のことだから、「終わった」と感じるまで時間がかかると思うし、もしかしたら来年の同じ週末、河口湖や富士山を眺めながら、ようやく実感する、のかもしれない。

それでも、僕は「みのりんが好きだ」という気持ちにはちゃんと向き合い、そして今年実施が予定されているイベントに参加して、そして神奈川県民ホールでのラストライブに挑んで、悔いを残さず今年の終わりを、そしてみのりんの活動期間を見届けられれば、そんな事を考えている。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?