程よい隙がある人は魅力的だ。

隙だらけの人は心配になるし、一分の隙もない人を目の前にすると構えすぎてしまうから、程よい隙は大切だなぁ、とこれまで生きてきてつくづく思う。

隙は、ざっくり言うとつけ込みやすさだと思う。

この人の中に、私のことを考えさせるスペースを確保できそう、とか、この人の時間を私のために使わせることができそう、とか。

隙を狙う側で考えるとなんだかよろしくない雰囲気に仕上がるが、隙を自ら醸し出そうとする側で考えてみると良い感じに空気がほぐれる。
だって、隙を作るって、相手を緊張させないという思いやりみたいなものだと思うのだ。

相手がくつろいで話せる間を持つ。
沈黙ですら心地よく思える空気を持つ。
柔らかな声で話す。
朗らかな表情で受け入れる。

常にできるようになるには、あとどのくらいかかるのだろうかと参ってしまうが、ひとつひとつ身につけていきたいものだ。

隙がある人の観察をして、その技を盗むことからはじめたい。

隙がある人は、惹きこむ力や巻き込む力が強い人だと考える。柔らかに包容し、自分のペースに知らず持ち込む。

それを心地いいと相手に思わせる。

これは純粋に喉から手が出るほど欲しい力である。
ぼんやり木止まっているように見える鳥たちも、足元をしっかりしていないと、あっという間に地面に真っ逆さまなのかもしれない。

隙を作るには、土台がとんでもなくがっしりしていなくては。

まずは土台から。
日々是鍛錬。

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