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醤油屋のバズとアルゴリズムとコミュニケーション

やすもと醤油がバズりましたね。

発端は26日のこのツイート。

私もこのツイートを見たのは27日のお昼頃。
その時のフォロワーは1000人ちょっと。

遡ればほんの1週間前はフォロワーが10人になったと喜んでいたアカウントが、1000人。

「1週間で100倍か、夢のある話だな〜」

と思っている間に、あれよあれよとフォロワーは増え続け、、、

その夜寝る前に見たら4.1万人。

そして8月29日14時現在8.1万人
(しかも記事書いている間にフォロワーが増えたらしく、14:46時点で8.2万人)

なんなんだこれは。

そんなわけでヤフーニュースランキング1位にもなり、一躍時の人となる。

ツイッタードリームだなぁ。

記事によると、中の人は30代。

「僕自身、SNSはやったことがないんですが。社内全員、いまいち分かっている人がいなくて。たまたま僕が、ほかの従業員よりも、ツイッターをいじる時間があったからというだけなんです」

これ結構個人的に衝撃で、30代でSNSやっていないという人に出会ったことがないので結構カルチャーショックだった。

私がSNSにどっぷりなので、全人類がSNSをやっているものだという思い込みがあったんだけど、まあそうだよな。
人間は勝手に自分を基準に物事を考えがちだよねと改めて思った次第。

ツイッターの仕様変更、無料集客は終わった?

話は変わるけど、その前日あたりにツイッターマーケ界隈で話題になっていた
「ツイッターのアルゴリズム変更でリンク付きツイートが表示されにくくなっている」
という推論。

「今後は広告を出さないとリンク付きツイートは表示されない…」
「ツイッターとしてもツイッター内の滞在時間を長くしたいだろうし…」
「不便にはなるけど仕方がないか…」
「ツイッターはFacebookと化した」

といった感じに話題がじわりじわりと広がり、トレンドにも入っていた。

どれもあくまで推論。

先日、一緒にセミナーをやった氏家さんもとの打ち合わせ中
「なんかやっぱりリンク付きツイートって表示されにくくなってる?」
「以前セミナーやったときよりも表示されてない感じがする」
と言っており、推論とはいえ実感としては届きにくくなっているのかな、なんて。

とはいえ一方で、ツイッターをメインの流入経路にしているメディアだってあるわけだけど、もしその話が本当なら大打撃を受けるはず。
でもそんな話は出てきていない。
ちょっと騒ぎすぎでは?

という声もあり…

まあどちらもあくまで推論の域。
というか、アルゴリズムについては公式が出している情報以外全て推論なわけで。

この件に関する私のスタンスとしては以下の通り。

前提として宣伝色が強いツイートはリンクがあろうとなかろうと伸びにくい。
広告が嫌われるように宣伝色が強いツイートも嫌われる。
そうするとエンゲージメント率が下がるので、インプレッションが伸びない。

という事実を踏まえない上でお祭り騒ぎになってしまっている感はある。

とはいえ、やはり前後比でリンク付きツイートが伸びにくくなっているという人も散見される。

なので、以前よりは多少伸びにくくなった可能性はある
まあFacebookページよりマシでは?

この件、数日前から追ってないので、いい解説記事なんか知ってる方はコメントに貼ってもらえると超嬉しいです。
ガイアックス辺りが出してくれるんじゃないかと期待しているんだけど。

アルゴリズムでSNSがユーザーに求めている態度がわかる

プラットフォームに乗っかって商売をしたいなら、プラットフォームに逆らっていいことなんかあるわけない。

SEOで有利にしたいなら裏技や抜け道をしてGoogle様に楯突くよりも、Google様の求めている通りにSEO対策を粛々とした方が良いのと同じ。

そういえば数年前にFacebookがアルゴリズムを変えた時、Facebookページが全然フォロワーに表示されなくなった。

面白いくらいにリーチが届かないので
「ビジネスのお知らせをしたいならちゃんと広告料払ってね!」
というFacebookのスタンスがわかりやすくてよかった。

Twitterで、FacebookやInstagramで商売を有利にしたいなら、プラットフォームの求めている行動をするべきだろう。

SNS側はユーザーにどういう行動をしてもらいたいのか。
その求めている通りの行動をした方がいい。

例えばFacebookはコミュニケーション重視する。

つまり、イイネやコメントをしあうようなFacebook内で近しい関係にあるもの同士の投稿を積極的に表示する。

これは私が実際にFacebookを使っていて感じることだし、記憶が間違ってなければFacebookもこれは明言していたはず。

そして多分、ツイッターも似たような仕様に近づいてきている。
これは感覚的に、だけど。

個人的に、SNSプラットフォームの雄たるFacebookがコミュニケーションを重視すると明言したあたりから、SNSはあくまでコミュニケーションのためのもので注目を浴びるためのものではなくなってきたのではないかと思っている。

ブログやYouTubeのようにアクセス数や再生数を追う、注目型の発信をすることはSNSではおそらく求められていない。

結局SNS側は、ユーザーにフォロワーを追うことではなくコミュニケーションを求めている。

やすもと醤油「一人一人フォローバックしたい」

話をやすもと醤油に戻す。

「40人!バスってるじゃん!」
っていうこの素朴な価値観。

改めて考えると、見知らぬ人が40人も興味持ってくれてるのって、すごいことだ。

SNSをやっていると、あらゆる数字がインフレを起こしがち。
フォロワー○万人だの○万イイネだの○万リツイートだの。

でも冷静に考えてみれば、数万人ってやばくない?
日本武道館の最大収容人数って1.4万人なわけで。

Webはレバレッジがかかるので数字が大きくなりがちだけど、本来追うべき数字はそこなのかという問題は大きくある。

そして、私たちのような小希望事業者でそんなに大きな数字を扱う必要があるのかということもある。

無目的に大きな数字を目指しても、手間暇時間を含め、管理コストばかりかかる。

「メルマガのリスト数より重要なのはコンバージョン率」

という話を相談に来た方なんかにはよくするのだけど、結局コンバージョンに至るコミュニケーションが取れているかなんだよね。

SNSのアルゴリズムに限らず、本来プロモーションは見込み客とのコミュニケーションなわけで。

なので、やすもと醤油の中の人が

「まず、宣伝っていうのはあまり考えていないですね。それよりも、たくさんメッセージをいただいているので、一つ一つ返したいんです。でも兼務なので時間が・・・」

と記事の中で話していたのを見て、本来的にSNSに求められているのはこういった姿勢なのではと思うなどした。