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Googleの新しいスパムポリシーの施行(2024年5月5日)に関する私見

業界にいると、最近話題の「サイト評判の不正使用」に関して、誤った捉え方をしている人が多いように思ったので、私の見解を記しておきます。

結論を先に言うと

  • 多分そんなに上位サイトは変わらない

  • 不正使用の焦点は「ドメイン主の"監視・関与"があるか?」

  • Googleはサブディレ =悪とは言っていない

  • 多分5月5日は手動対策がくる

ちなみに、あくまで「私の見解」なので、大外ししたらごめんなさい><


まずは基本、「サイト評判の不正使用」とは?

サイト評判の不正使用とは、3月のコアアルゴリズムアップデートと合わせて発表された「新しいスパムポリシー」に含まれる「サイト評判の不正使用」に関するポリシーの事です。

一次情報源は、Google検索セントラルの「サイト評判の不正使用」部分です。

ここに全ての確定した情報が記載されています。

「サイト評判の不正使用」でGoogleが述べている事

1.サイト評判の不正使用とは?

検索セントラルで、Googleは次の様な事を述べています。

サイトの評判の不正使用とは、ファーストパーティの監督や関与がほとんどまたはまったくない状態で、サードパーティのページを公開することを指します。その目的はファーストパーティのサイトのランキング シグナルを利用して検索ランキングを操作することです。このようなサードパーティのページには、スポンサー付きのページ、広告ページ、パートナー ページ、その他のサードパーティのページなどがあり、通常ホストサイトの主な目的とは無関係であったり、ホストサイトの十分な監督や関与なく作成されたりしており、ユーザーにほとんどまたはまったく価値をもたらさないものです。

Google検索セントラル-スパムに関するポリシー

要約すると

  • サイト評判の不正使用とは、ドメイン主の監視・関与がない状態でサブディレに第三者のコンテンツを公開すること。

  • サイト評判の不正使用の目的は、ドメイン評価を用いて検索順位を上がりやすくすること。

  • そういったページは「低品質な送客ページ」「ドメイン主のWebサイトの目的と無関係」「ユーザーに価値をもたらさない」といった特徴がある。

と、述べられています。

ここで確定している情報は「サイト評判の不正使用とは、ドメイン主の監視・関与がない状態でサブディレに第三者のコンテンツを公開すること。」の1点です。

「その目的は」以降の文面は、ただのGoogleの意見で、スパムに該当するとは言われていません。

2.サイト評判の不正使用とみなされる例

・サードパーティによって書かれた短期ローンのレビューに関するページが教育関連のサイトによってホストされている。検索ランキングの操作を主な目的として、同じページがウェブ上の他のサイトにも配信されている

・「最高のカジノ」に関するサードパーティ ページが医療サイトでホストされている。このページは検索ランキングの操作を主な目的として作成されており、ホストしている医療サイトはほとんどまたはまったく関与していない
映画レビューサイトに表示されるとユーザーが困惑するようなトピック(「ソーシャル メディア サイトでフォロワーを購入する方法」、「優れた占いサイト」、「優れた小論文作成サービス」など)を扱うサードパーティ ページが、検索ランキングの操作を目的として映画レビューサイトでホストされている

・サードパーティが書いた「ワークアウト サプリメントのレビュー」ページがスポーツ関連のサイトでホストされている。スポーツ関連サイトの編集者はそのコンテンツにほとんどまたはまったく関与しておらず、検索ランキングの操作がページをホストする主な目的である

・サードパーティが提供するクーポンがニュースサイトでホストされている。ホストサイトによる監督、関与はほとんどまたはまったくなく、検索ランキングの操作を主な目的としている

Google検索セントラル-スパムに関するポリシー

「サイト評判の不正使用」とみなされる例は単純ですね。
ドメイン主のWebサイトと関連性が全くない情報が、サブディレクトリメディアで運営されているとダメだよと言っています。

全て「検索ランキングの操作を主な目的としている」と記載されていますが、「検索ランキングの操作」についてGoogle検索セントラル上に明確な定義がありません。つまり、脅しですね。

なので、こちらはあくまで「例」「参考」程度に捉えるのが良さそうです。

3.サイト評判の不正使用にみなされない例

サイトの評判の不正使用とは見なされない例としては、次のものがあります。

・ニュース サービスまたはプレスリリース サービス用のサイト

・他のニュース メディアからのニュース コンテンツをシンジケーションしているニュース メディア

・フォーラム ウェブサイトやコメント セクションなど、ユーザー作成コンテンツが可能なように設計されたサイト

・コラム、意見記事、記事、その他の編集記事など、ホストサイトが十分に関与し確認しているもの

・サードパーティのコンテンツ(「記事広告」や「ネイティブ広告」などのページ)で、ホストサイトの十分な関与のもと作成され、コンテンツを直接読者に共有することを目的としており(出版物内のプロモーションとしてなど)、コンテンツをホストしている目的が検索ランキングを操作するためではないもの

・ページ全体でのサードパーティの広告ユニットの埋め込み、またはページ全体での適切に処理されたリンクでのアフィリエイト リンクの使用

・ホストサイトの十分な関与のもと掲載されているクーポン

Google検索セントラル-スパムに関するポリシー

Googleは、サイト評判の不正使用に当たらない例として上記を掲げています。この中で、今話題になっている「サブディレアフィ」と関連するのはこちら。

・サードパーティのコンテンツ(「記事広告」や「ネイティブ広告」などのページ)で、ホストサイトの十分な関与のもと作成され、コンテンツを直接読者に共有することを目的としており(出版物内のプロモーションとしてなど)、コンテンツをホストしている目的が検索ランキングを操作するためではないもの

Google検索セントラル-スパムに関するポリシー

こちらで述べられているのは、「サブディレアフィ」でも以下のものはOK!という事です。

  • ドメイン主の十分な監視・関与がある

  • ドメイン主が主体でコンテンツを読者に共有することを目的としている

  • 検索ランキングの操作が目的でないもの

つまり、ドメイン主が監視・関与していれば「ドメイン評価の不正使用じゃないよ」と言っています。

また「検索ランキングの操作が目的でないもの」に関しては、「検索ランキングの操作」の具体的な定義がGoogle検索セントラル上で定義されていません。

なので、ただのGoogleの脅しです。あんまりやんちゃするなよ!程度の話ですね。

では、ドメイン主の監視・関与とは何なのか?

私の見解では、ドメイン主が「私の事業の一部ですよ」と宣言する物がサイト上に確認できれば「ドメイン主の関与」になると考えています。

具体的な話をすると、サブディレアフィ大手の会社は、どこも「ドメインTOP→サブディレメディア」へのフッター内部リンクを打っています。

これは、ドメイン主が関与している明確な証拠です。

なぜなら、ドメイン主⇔サブディレ運営者の間で、報連相や承認フローがなければ、サブディレ運営者が勝手にこのようなリンクを設置することはできないからです。


具体的な、業務経験ベースの話をすると。
ドメイン貸しのサブディレクトリメディアは無法地帯ではありません。

まともに運営しているサイトは、ドメイン主との間にレギュレーションがありますし、記事のチェック体制もあります。クリニックドメインに関してはそれが顕著です。

つまり、これは、ドメイン主がサブディレクトリサイトを「自社の業務をサードパーティーに外注している」と認識している事になります。

これが、「ドメイン主の監視・関与」です。

ドメイン主も企業なので、自社が関与している自社の事業が、Google(プラットフォーマー)の都合で大赤字になったら訴訟します。

訴訟大国の米国であれば、相当な件数の訴訟が起こるでしょう。なので、無為に検索順位を落とすことは難しいんです。

雑いサイトは手動で落とされると予想

とはいえ、Googleさん、ちょいちょい金儲けメディア運営者に対して脅し・見せしめをしてきた前例があります。

なので、今回は、「ドメイン主の監視・関与が確認できないサイト」に関しては手動で落とされる可能性が高いと考えます。

具体的には次の2つの条件を満たすサイトが手動で落とされると予想しております。

  • ドメイン主との監視・関与体制がWebサイト上で確認できないサブディレクトリメディア

  • ドメイン主サイトとの関連性が全くないメディア

つまり、適当にドメイン借りてドメイン主とのやりとりもせず、低品質なアフィ記事をバラマキまくってるサイトは手動で落ちるのではないでしょうか?

結論

  • サイト評判の不正利用=ドメイン主の監視・関与がない低品質アフィサイト

  • 5月5日までに、サイト上に機械・人間のどちら視点からも「ドメイン主の関与」が確認できる状態にしておけば大丈夫

  • Googleも商売だから、他人の事業の売上を無為に落として訴訟リスクを抱えるような事はできないと思うよ

以上
長文ここまで読んでくださりありがとうございます。
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