ハイビーム
死のうと思った。
車通りの多い道、大好きな君が隣にいるのに。
飛び込もうとしたけど、
私なんかを轢いた運転手に迷惑がかかっちゃうかな、とか無駄な事を考える。
本気で死のうとしてる奴はこんなこと考えない。
「今、飛び込もうとしたよね?」
下を向いて歩いたまま、私はこくりと頷く。
感情がぐちゃぐちゃになってた。
「貴方は、やるべきことがあるんだから、死んではいけない」
こんなにはっきりと、強く言われたのは初めてで、
泣きじゃくってしまった。
そうだ。こんなところでしんでいられない。
私はもっとこの世に、私の生きてきた証を残さなければならない。
約束だよ
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