見出し画像

「稲荷湯 」修復再生プロジェクト♨︎ アメリカン・エキスプレスとワールド・モニュメント財団 助成支援決定!!

この度、世界中の文化遺産を支援しているワールド・モニュメント財団(World Monuments Fund: WMF)とアメリカン・エキスプレスが、「存続が危ぶまれ早急に修復・保存活動が求められる」世界各地の文化遺産7ヵ所に、計100万米ドルを助成し支援することを9月17日(米国NY時間)に発表しました!日本からは東京北区滝野川の「稲荷湯」が選出され、修復・再生プロジェクトに20万米ドルの支援が決定しました。

♨︎助成支援の経緯

当団体「せんとうとまち」は、銭湯の調査記録を元にした魅力発信や、保全・活用提案を主軸に、銭湯のみならず銭湯と共に育まれた地域一帯の活性を目指しています。
昨年2019年には、築90年の北区滝野川の銭湯「稲荷湯」のサポートを行い、都内の銭湯としては二例目となる国登録有形文化財の登録に至りました。また、同年10月には世界の文化遺産の保存活動に取り組んでいるワールド・モニュメント財団主催の、2020年版「文化遺産ウォッチ」に申請し、ノートルダム大聖堂やマチュピチュ界隈の景観などと並び、世界中の応募から25カ所(21ヵ国)に選定されるに至りました。選定にあたっては、建築的文化的な価値の他に、地域における銭湯の社会的価値などが評価されました。
2020年版「文化遺産ウォッチ」を通じて決定したのが、今回の助成支援です。

♨︎修復再生プロジェクト展望

銭湯営業を継続しながらも、銭湯が地域一帯の活性化につながる拠点となるよう修繕・整備を予定しています。今年で築90年となる老朽化した稲荷湯の修繕に加え、稲荷湯に付属するかつて従業員が使っていた長屋(同じく文化財)の再生を計画中です。長屋を銭湯と連動させ、地域に開いた場として運用することで、改めて地域における銭湯の価値の顕在化を目指します。
当プロジェクトが細やかながら日本の銭湯の現状に対して刺激になることを願いつつ、多くの現役銭湯に国内外から支援の輪が広がるきっかけづくりができたらと思います。


♨︎ワールド・モニュメント財団 発表記事(英文)
https://www.wmf.org/press-release/american-express-awards-1-million-2020-world-monuments-watch-sites



photo by SHIMADA, Yusuke / apgm*

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?