小杉湯を舞台に、「やってみたい」を叶える。ハレの日の風景レポート
高円寺の街の魅力といえば、小さくて個性豊かなお店がたくさん並んでいること。
「安いよ安いよ!」店員さんのハリのある声が出迎える八百屋さん。
少し贅沢をしたい朝に立ち寄るおいしいパン屋さん。
店員さんが丁寧にコーヒーを注いでくれる喫茶店。
自身が楽しそうに働きながら、お客さんにあたたかく声をかけてくれるお店の人に、小さな元気をもらう日々です。
そして「小杉湯となり」はというと、ふだんは会員制シェアスペースでありながら、誰もが小さなお店を開くことにチャレンジできる場所でもあります。
「手作りの雑貨を売ってみたい」「いつか喫茶店を開いてみたい」
一度は思い描いたことのある、心の片隅にある気持ちを叶えられる場所なんです。今回は、小杉湯となりの会員さんの、小さな「やってみたい!」が実現した取り組みを紹介していきます。
常連さんの力を借りた、となりのわたあめ屋さん
「わたあめを売ってみたい!」
会員さんの小さな思いから始まったのが
”となりのわたあめ屋さん”
経験者がいない中、わたあめ機を手に入れることから手探りで始めましたが、偶然、小杉湯の常連であるご夫婦が50年ものの立派なわたあめ機を持っているという情報が!
そして「私もやってみたい!」と、次々と手をあげてくれた会員さんたちが当日の運営に協力してくれたことで、となりの軒下で「わたあめ屋さん」が実現しました。
当日は、お風呂上がりの親子が立ち寄ってくれたり、子どもたちがオリジナルのわたあめ袋を作ったり。コロナ禍で街のお祭りが次々と中止になってしまうなか、おじいちゃんおばあちゃんから子どもまで一緒になって、漂う甘い香りと膨らんでいくわたあめに、ワクワクする光景が広がりました。
(今後も開催予定です!)
古本集めからスタート!となりの本や
そして同じく軒先で実現したのが
”となりの本や”
本好きの会員さんとスタッフが協力して、会員さんから募った古本を軒先で販売しました。
そこでは、通りかかった人と本をきっかけに会話が生まれたり、本を囲む人同士で好きな本を分かち合うことができました。
本好きの会員さんが、作ってくれたオリジナルのロゴも公開!
4月に実験的に開いた以来、毎月開催され、50冊以上の本が新しい持ち主さんのもとへ旅立っています。
小杉湯を愛する人が集ったイベント”のぼせるほどに”
そして最後に、小杉湯となりの会員や関係者だけでなく、小杉湯を支えるスタッフも一緒になって盛り上げたのが
【ケの日のハレ】をテーマに小杉湯で開催されたイベント”のぼせるほどに”
ケの日のハレとは、普段通りの日常である「ケ」の日に生まれる、些細なしあわせのことです。忙しない日々の連続でも、銭湯に行くことで、ふと疲れが癒されたり、ご近所さんの顔に元気をもらったりすることが「ケ」の日に「ハレ」を生み出します。
この日は小杉湯の日常の中でもハレの日。定休日の小杉湯を舞台に、演劇、落語、歌といった催しから、文章や写真の展示まで、小杉湯にかかわる人が”のぼせるほどに好き”なことを、脱衣所と浴室を舞台に表現しました。
元ミュージカル女優の会員さんが歌を披露したり
となりの写真部による写真展 ”カランに流した日々のこと”
「妖怪になってみたい」も叶います。
結び目を研究する会員さんによる、結び目ワークショップ!
いつもは綺麗な浴室と暖かいお湯で私たちを包んでくれる小杉湯。
この日は日頃小杉湯を愛する人たちが自分のやってみたいことを思い切り、表現できる、「舞台」になりました。
こんなふうに、誰かの「やってみたい」が実現したり、それをきっかけに周りの人に想いが伝播し、新しい興味が生まれる場所が小杉湯であり、小杉湯となりです。
小杉湯となりは、普段は会員制のシェアスペースですが、軒先でのイベントでは、たまに通りかかったら挨拶するような、ゆる〜いご近所付き合いが生まれて欲しいという思いで地域の方々にも開いています。
ぜひ、「となりで何かやってるな…!」と気づいた時には、立ち寄ってみてくださいね。
ご近所に、あなたの知らない小さな世界が広がっているかもしれません。
また、会員さんも絶賛募集中です!見学を受け付けていますので、ご興味のある方は、以下のフォームからお申し込みください🐤
読んでいただきありがとうございます!入浴グッズなどを展開しているオンラインショップも運営しておりますので、よろしければそちらもチェックしてみてください♨ https://shop.sentogurashi.com/