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未来の人を困らせたい

絵葉書を買うのが好きです。
現代人にしては手紙を書く方だと思うので人に送る用に買うことも多いですが、手軽で安いので旅先の思い出として買って、帰ってきてポストカードコレクションにしまいます。そして、時々見返してニンマリします。

そんな私が行き着いたのが、古い葉書です。
どこに売ってますねん?とよく聞かれますが、日本では古本屋さんで売っていることが多いです。大阪で3年ぶりに開催中の四天王寺の古本市では3軒くらいが古い葉書を扱っています。海外では大きな街の一角で週末に開かれている蚤の市でよく見かけます。

四天王寺 春の大古本祭


私が特に好きなのは、未使用の古い葉書ではなく、誰かが誰かに送った手紙です。なんでそんなものが売られているのか定かではありませんが、お屋敷の取り壊しとかで古本の買取のついでに、置いてあった手紙も買い取られるのではないかと思います。(同じ宛先の手紙が10枚くらい売られていることが結構ある。)

未使用の古い葉書と一緒に箱に大量に入れられて売られているので、そこから実際に送られた手紙を探すのはなかなかの苦労です。100枚に2枚くらいしかないことがほとんどです。

イメージが湧かないと思うので、写真をどうぞ。


右に注目。宛先の出だしが大日本帝国です。歴史を身近に感じることができます。葉書を探すうちに、自分の好みが固まってきました。

  • 海外から送られたもの

  • 絵柄がいいもの

  • 絵の方に字を書いているもの

上の写真の中央が3つの条件すべてに当てはまる貴重な一枚です。オランダからの手紙ですね。文面もかっこいいです。 

これはダッチ特有の風俗を写せしもの
木製の靴に御注視あれ

左の写真は、なんでそこに書いた?というところが好きです。「大キニアリガトウ」しか読めません。そう、文面の解読もなかなか面白いのです。

一番のお気に入りがこれです。

大胆な絵柄に大胆な文字の配置です。
達筆すぎるので、ベテランの書道の先生に解読してもらいました。(解読結果はここには載せません。ふふふ。ベテランの先生とこういうことでお話しできるのは本当に楽しい。)


昨日行った四天王寺さんでは、古い木箱に目測1000枚以上の古い絵葉書。物好きそうなおじいさんと一緒に、時々場所を入れ替わりながら、各自お気に入りを探しました。釣果はいかに?

文面がよかった香港からの手紙と、絵柄がいいうえ絵の方に文字が書かれている手紙です。文字の解読でしばらく遊べそうです。

あともう一枚、未使用の葉書を買いました。

何らかの印

さて、タイトル「未来の人を困らせたい」に戻ります。

60年後くらいの古本市で私の出した手紙がどういうわけか売られていて、物好きな若者が手に取り、「この葉書、昭和初期のものだけど、消印は令和?どういうこと?うーん、文面から判断しよう。字が汚いな!!!」などと楽しんでもらいたいというのが密かなる願いです。

そのために新品の古い葉書に、先人たちの文体を真似ながら、くだらないことを書き、せっせと友人に送りたいと思います。

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