麦本三歩の好きなもの 第一集&第二集
『麦本三歩の好きなもの 第一集&第二集』
住野 よる (著)
発行:幻冬舎
わたしたちの毎日は時に慌ただしすぎたり
時に自分ではどうしようも出来ないような事がやってきて
感情が嵐に見舞われることもある。
そんな時にどれだけ「かえる場所」を持っているか。
これって案外生きる中の一つのコツだと思ってて。
本の役割の大きな一つは、これだと感じています。
麦本三歩は、私にとってかえる場所。
―麦本三歩(さんぽ)には好きなものがたくさんある。歩くこと。寝坊すること。本を読むこと。食べること。仕事先の図書館では先輩に怒られがちだけど、大好きなチーズ蒸しパンを食べれば気分は上々。休みの日は、お気に入りの音楽を聴きながらひとり時間を満喫する。
何も起こらない毎日だけどなんだか幸せ。そんな三歩の日常を描いた短編集。―
もう、絶対的安全地帯でしょ。(笑)
この、なんにもハゲシイ展開が起こらないかんじがね、たまらないのです。
いうなれば、いつも変わらずそこにある日曜日のサザエさん。
そして読み始めると、これが不思議とくせになる世界が待ってるのです!
決して続きが気になるわけじゃないの。短編集だし。
でも、ふとこの世界にまた帰りたくなるの。
そんなくせのなり方。いいでしょ。
それってつまり、“これを読んでいる時間、というセーフティゾーンへかえりたい“ってことなのかなと思ったり。
あーー今日もう目が回るほど慌ただしかった!って時など、ごはんを作りながらふと「麦本三歩読みたいな~」って思ったりするのです。(経験者談)
そんな日は寝る前にちょびちょび読んで楽しむ、至福。
まだ読んでない麦本三歩がある至福。
不思議な中毒性があるので、今回は2冊セットでお届けします。
夏と、三歩。
蚊取り線香の匂いで三歩。
風鈴の音とすいかと三歩でごろごろ。
あぁ想像するだけで、理想的な夏だな。
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