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物語の種

『物語の種 』

有川 ひろ (著)
発行:幻冬舎

この小説は、コロナ禍で本屋にも行けず
皆が家のなかに閉じこもり、不安を抱えてるさなか、
作者の有川ひろさんがインターネット上で
「物語の種」を募集し、めでたく芽吹いた
10篇の短編小説であります。
こんな我慢を強いられるときだからこそ
育った「物語の種」は
身近な人とにっこり笑いあえるような
時に胸がムズキュンするような
優しくほっこりした小説ばかり。

そして、このコロナ禍中に
家の中でじっとしながらも
時間ばかりがありあまるなか
自分の「推し」を見つけた人も多いのでは?
ジャニーズ?韓流?アイドル?
二次元?馬?猫?そして宝塚???
私も昔から本、とりわけマンガを愛する人間として
「推し」がいるのはとても幸せなことと思います。
そんな、「推し」への愛がこれでもかと
綴られたお話が多いのも、
なんだか共感できるポイントなのかもしれません。

この小説はフィクションです。
でも誰かのリアルが含まれている。
私の好きな、物語の世界と現実の世界を
ふわりふわりと行きかいながら
魂を遊ばせることができる小説は
どこにいても読者を元気にしてくれると思います。

この小説のはじめとおわりに有川さんからの
メッセージがあります。
コロナ禍で世の中が塞いでいたときに
少しでも気晴らしになればと始まった企画。
そろそろ、落ち着いてきた今日この頃。
芽吹いた種を本屋さんで手に取ってほしいと。

コロナ禍中にひっそりと芽吹いた
本屋SENSE OF WONDERは2023年7月に
2周年を迎えます。
最初は実店舗をと考えていたけれど
インターネット上で育ち始めて丸2年。
たくさんの人たちから見守っていただきながら
「本のある豊かな暮らし」を提案してきました。
なんとなく、このタイミングでこの小説「物語の種」が
本となり、こうして皆さんにご紹介し、販売できるのも
またSENSE OF WONDERだなと思います。

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