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子どもの本で平和をつくる

『子どもの本で平和をつくる~エラ・レップマンの目ざしたこと』

キャシー・スティンソン(著/文) マリー・ラフランス(イラスト)
さくま ゆみこ(翻訳)  発行:小学館
23.9 x 0.9 x 21.6 cm

この本に出てくる
イエラ・レップマンは
本の力を信じていた女性。

ドイツに生まれたイエラは
戦争を経験し
1936年には2人の子どもを連れて
ドイツから逃げなくてはいけなくなってしまいました。
45年の終戦後
イエラは国に戻って
戦争で辛く悲しい体験をしたドイツの子どもたちを
助ける仕事をはじめました。
それはイエラにとって「本」でした。
子どもには食べものと同じように
本も必要だと信じていたそうです。
そして、イエラは世界各国に手紙を書き
色んな国々の子どもの本を集めました。
「ドイツの子どもたちに、新たな出発をさせてやりたい。
他の国々から届いた本を見ることによって
子どもたちは、おたがいにつながっていると感じることができる。
戦争が、また始まらないようにするには、
それが一番ではないでしょうか」

すばらしい子どもの本は
人が理解しあうためのかけ橋になる。
そんな、彼女の信念からの活動で集まった本に触れた子どもの目線でこの絵本は描かれています。

私も、本の力を信じています
きっと種と同じで
ひとつぶひとりは小さくても
思いから芽がでて
ひろがりゆく
水紋のような
ピースの意識。
これまでも
確実に本から世界がつながってきているし
私たちも、またつなげていく。
この一冊を
希望と、敬意と共に。

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