新新 *SenriとRyokoのおしゃべり泥棒* 4

雨女の異名をとるRyokoさんがブルックリンにやってきて居を構えてからのニューヨークは、コロコロ天気が変化する。にわか雨、ざーーと雷雨、カラッと雨が上がった後には、今度は虹が見える。

虹が見える

レコーディングのちょうど真ん中あたり、ボーカル録音をやっている過度期に１日外での撮影日を設けてあった。プロデューサーとしてはこれはdistribution labelから預かっている大事な案件の一つである。

still（スチール）カメラウーマンのトレイシーと日夜、

「当日１００％雨か。予報が外れて欲しいけれど、ブルックリンのモーガン地区の室内貸しスタジオを抑える案を進める？」

と相談し合った。

トレイシーと僕

僕の勘で、おそらくブルックリンの生々しい景色の中では雨であろうが、霰が降ろうが、Ryokoさんがそこにいれば唯一無二の写真は撮れる。しかしアー写（アーティスト写真、バストアップの無地バック宣材写真）は濡れた背景では難しいので、

「万が一奇跡で快晴だったら、それはそれで、太陽真っ盛りの時間に休憩できる場所確保っちゅうことで。」

「大賛成。じゃ、Bookね。」

「ああ。」

と２人の間で結論が出る。

よかったよかった

と言うわけでどっちへ転んでも大丈夫なようにしてたのだが、前日のボーカル録音時にミゲルさん＆パンチョさんが口を揃えて、

「明日快晴マークに変わりました。」

と笑顔で伝えてくれた瞬間、

心で大きくガッツポーズをとった。

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Ryokoさんの撮影には欠かせないメイクアップアーティストのオノ女史という女性がブルックリンに東京からやってきた。

寝起きだぜーの女史（2人の後ろ。笑）