モノづくりについて

一概にモノづくりといっても、そのレベルは様々です。

すでにある帯の配色を変えるのもモノづくり。これは塗り絵に近い感じ。こちらは広い意味でのモノづくり。

全く0から今までに無いものをつくる(たとえば織組織から)のものモノづくり。狭い意味でのモノづくり。

この他にも、現在ある帯の色も変えずに、説明の仕方を考える。帯の持つ魅力を正しく伝わり易いように、作り手から伝えれるようになる。モノづくりに見えないかもしれませんが、新しい価値を見出す意味では、かなり広い意味でモノづくりに含めても良いかもしれません。


昔の帯屋は、狭い意味でのモノづくりだけで良かったのかもしれませんが、最近は上記の全てを自分たちで考えて、つくっています。もちろん、お客様・着物を実際に着られる方が、その昔よりも近くにおられるので、それらが可能になっています。

また、モノづくりを記録に残す習慣もほとんどなく、過去制作したものを遡るためには、紋図、柄帳で写真や糸使い等は分かりますが、だれがどのように感じて、という意図はそこから伺うことは大変難しいです。

後々のモノづくりをしていくためにも、またお客様がご自分の帯がどのような意思や考えで制作されてきたのか?それを伝えられるように、今後は残せるものは残していきたいと思っています。


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