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織組織#1

となみ織物は西陣で織物業を営む機屋です。

西陣織で行われるモノづくりは(社内で全てのモノづくりを行うのではなく)分業といって、西陣地区に散らばる職人へ仕事を出すことで、一本の帯を作り上げていきます。

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たとえば、糸を染める職人、経糸を織物に合わせて並べる職人、図案家、意匠図を制作する紋屋、筬を通したり機をつくる綜絖屋、織り手・・・など。その数は非常に多く、さらに、各工程には何十年という職歴を持つプロフェッショナルが高度で専門的な技術を持って仕事をしています。

一社の中で全ての仕事を行うことを否定しませんが、西陣の場合は、分業を行うことで、それぞれの工程の職人同士が切磋琢磨することで、一つ一つの技術が高まっていきます。結果、それが最終の製品である『帯』のクオリティへと繋がっていくことになります。

その分業の一部になりますが、
日々のモノづくりの空気を感じて頂ける動画を制作致しました。

となみ織物はそんな職人に支えられ、日々モノづくりを行っています。

【織組織】
お客様に見て頂く『帯』は、各工程の集積です。
その帯は織物ですので、経糸と緯糸(ぬきいと)で柄を織り成します。この2つの糸の関係性に変化を付けることで、同じ絹糸をつかっても、触った感じや見た感じ、結び心地をバリエーション豊かにすることができます。それが織組織(おりそしき)といい、これを複数持っていることで、図案に対するアプローチを変えることができます。言い換えると、織組織が沢山あるほど、図案の良さを最大限引き出す可能性が増える、ということになると思います。

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となみ織物に入社した新人が(おそらく)一番最初に言われることが、『織組織を覚えないと、モノづくりも営業もできひんよ。』ということ。モノづくりする上で、この織組織がわからないと、どんな柄がその組織に向くのか?色の出方はどうか?細かさの限界。季節感など、なんにもできません。
営業でも、一生使って頂くかもしれない帯に関して、デザインしか話ができない。。。やはりどんな織物で、どんな特徴があって、どんな時に最適なのか?
メーカーとしては最低限しておきたい仕事です。

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メーカーにとって、この織組織は非常に大事です。
そんな織組織を帯を理解する上で、難しくならないように、説明していければと思っています。

随時、織組織をご紹介していきます。





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