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笑え、龍ヶ崎リン。

「よぉ人間ども!

魔偵シュガーリリック、龍ヶ崎リンだ!」という口上から、Vtuber「龍ヶ崎リン」の配信は始まる。
彼女を知らない人は、頭に「?」が浮かんだことだろう。分かるよ。だから、ちょっと龍ヶ崎リンって誰なの?というところから触れたい。

なお、ここに書いてあるのは、龍ヶ崎リンという人をただ褒めてるだけの文章だ。私が彼女のことを好きだから。

全体として、①龍ヶ崎リンについて②龍ヶ崎リンの音楽について③ただの独白、という3部構成になるので、①と②だけ読んでもらえればいいと思う。③は本当に私の独り言だ(でもきっと一番長い)。あと感想とか意見の主体はすべて筆者である私なので悪しからずお願いしたい。

1.龍ヶ崎リンについて

彼女は、「774 inc.(ナナシインク)」という事務所に所属している、いわゆる企業Vtuberで、冒頭に出した「シュガーリリック」は、彼女が属するグループの名前だ。シュガーリリックには3人の悪魔が所属している。「悪魔」の「探偵」だから「魔偵」なのだ。…そういうことだ。

龍ヶ崎リンは、【774.inc】内に複数あるVtuberグループのひとつ【シュガーリリック】に所属している、ということになる。実は非公式wikiがあるので、詳しく知りたい人はそっちをザッと見てもらえればいい。

ここから書くこともほとんどwikiを読めば分かるようなことばかりだから、「もうそっち見るわ」ということならここは飛ばしてもいいかもしれない。wikiは龍ヶ崎リンの記事がやたら充実してるから読みごたえはある。

なぜ記事の内容があんなにも充実しているのかというと、バカエピソードがあまりに多いからだ。私の記憶とwikiなどを参考にいくつか列挙すると、

・分数を理解しておらず、「2分の1」が分からない
・「困憊」を「こんびに」と読む/「装填」を「そーちん」と読む(ほか漢字のザコエピソード多数)
・「ライオンって英語でなんて言うの?」
・富士山は富山県にあると思っている
・痔持ちなのに辛い物を普段から大量に食べていたところ、デビュー配信の前日に尻が爆発して動けなくなる。

無駄のないシンプルバカ、という風情だ。取り繕う意味もないくらいのバカなので、本人は意外とケロッとしているばかりか、本人曰くM気質なのでバカにされると少し嬉しそうな反応をする場面すらある。

女性としては声が低く、ビジュアルも相まって当初は女たらしのイケメンキャラ路線で行こうとしていたが、ここまでのバカだとさすがに隠しきれなかった。
たまにヤバい性癖を露呈させたり、下ネタがうんこちんこでキャッキャする小学生男子レベルで止まっているなど、いまは774 inc.の中でも屈指の愛されバカになっている。

1週間の活動ペースとして、現在は木曜24時のラジオ、金曜20時の歌枠、土曜7時の朝活、日曜の雑談枠がだいたい固定となっている。そのほかコラボやゲーム実況など、基本的に週に1、2日程度の休日を挟みつつ、20時~22時に配信を開始することが多い。

龍ヶ崎リンは、これまで何度も「自分の核には『音楽』がある」と公言してきた。彼女は、歌枠を毎週やっているほか、2020年3月のデビューからこれまでの間にカバーやオリジナル、コラボも含めて計24本の歌動画を公開しており、精力的に音楽系の活動に取り組んでいる。

私は特に龍ヶ崎リンの歌が好きで、毎週の歌枠を楽しみにしている。なんならもう金曜の歌枠があるから1週間生き永らえているようなものだ。次の節では、彼女の音楽について触れていきたい。


2.龍ヶ崎リンの音楽について

私は、自分のしょぼくれたアンテナに引っかかった音楽、自分が"良い"と感じた音楽をなんとなく聴いているだけの人間だ。
昨今のVtuber界隈における音楽シーンなんかよく分からんし、まして大仰に音楽を語る知識があろうはずもない。セノジには音楽が分からぬ。

だから龍ヶ崎リンが自らの「核」としている音楽がどんなものか詳しく分析できるわけでもなし、Vtuber音楽界に龍ヶ崎リンを位置づける、というような皆さんにとって有益なこともできない。
セノジには音楽が分からぬ。分からぬが、龍ヶ崎リンの音楽が好きだ。彼女を通して感じることができる音楽の世界が好きだ。

本人のツイッタープロフィールに「RAPMUSICが好き」と書いてあるとおり、龍ヶ崎リンはいわゆる音楽系(歌系)Vtuberの中でも珍しく、ヒップホップ、ラップミュージックに造詣がある。
直近の例では、VSinger江戸レナとのカバー曲『ヴァンパイア』でラップパートを担当し、またこの部分の作詞も手掛けた。

龍ヶ崎リンがソロでラップを担当しているパートは、0:55あたりから。
低音でハスキーな彼女の声は、江戸レナの力強く芯のある歌声と共演してもその個性を失っていないと思うが、皆さんはどう感じただろう。

ラップだけが彼女のフィールドではない。新旧ボーカイロド曲はじめ、椎名林檎やaiko、久保田利伸も歌うし、若干ではあるが洋楽曲もカバーしている。
わりと昔のJ-POPや歌謡曲も本人は好きらしく、最近の歌枠では「ルージュの伝言 / 松任谷由実」や「Rain / 大江千里」、「レイニーブルー / 徳永英明」などの楽曲も披露している。
龍ヶ崎リンは色んな方向に歌をカバーしているので、ファンの間でも「歌枠のセトリを毎回楽しみにしている」という声が多いようだ。

おあつらえ向きに、龍ヶ崎リンの誕生日である本日、彼女が歌枠で披露した楽曲を検索できる「りんのうた」というサイトが有志によって公開されたので、興味がある方は、こちらを利用してみてはどうだろう。
これまでの歌枠で披露された楽曲が網羅されていて、検索前のデフォルト状態でそれがすべて表示されているから、ざっとスクロールして眺めてみるのも面白いかもしれない。

上に貼った『ヴァンパイア』では、正統派というか、持ち前の低音を生かした「カッコいい龍ヶ崎」の歌声だったのだが、個人的にはバラードなどしっとり系の歌もめちゃめちゃ良い。
龍ヶ崎リンの歌声は低音かつ少しかすれたような響きを持っていて、また女性の柔らかさがある。それが彼女の歌唱力(表現力といってもいいかもしれない)と相まって、深く胸に響いてくる。個人的には、80~90年代の女声ボーカル曲や、男性ボーカルで女性の心情を歌ったような曲が最高に良い。

2020年3月28日にデビューした龍ヶ崎リンは、現在活動2年目に入っている。彼女は、2年目の大きな目標として「ソロライブ開催」を掲げた。「できるといいな」ではない。この時点で何かが決まっていたわけではなかっただろうに、「やる」と言いきった。
龍ヶ崎リンは、普段バカ晒してニコニコしてたりしょうもない下ネタを言ってたりするくせに、こういう「キメるべきところ」で大真面目な顔して夢を語るのだ。私はこういう「人間、龍ヶ崎リン」を愛する。

最後に、私が特に好きな龍ヶ崎リンの歌動画リンクを貼っておこう(6/1 18:00公開の『就寝御礼』を投稿後追記)。
すでに知っている人、まだ知らない人でもいい。彼女の歌声を聴いて、「好きかも」って思ってくれる人が1人でもいてくれれば、この不毛な文章も報われる。


3.ただの独白

普段からずっと思ってはいるけど、別に言っても仕方ないから表には出さない、という誰が得するんだ(誰も得しないだろ)話として、胸に秘めていることは皆さんもあると思う。
ここからは、私が龍ヶ崎リンについて抱いている誰得話を書くだけだから、本当に読まなくったっていい。ここまで読んでくれた方、本当にありがとう。

私はnoteのアカウントとは別の名前でツイッターアカウントを持っていて、何食わぬ顔で彼女のツイートをRTしたり、リプを送ったりもしている。ここまで私は龍ヶ崎リンを何度も好きだ好きだと書いてきたが、ツイッターで彼女の鬼のようなエゴサに引っかかるように「好きだ」と書いたことはない(と思う)。直接伝えるより、黙って行動で示した方が良いのだと、変なところでこじらせているのだ。noteにこんな砂漠みたいな不毛文章を書いているのは、そのささやかな「行動」の1つでもある。


なんで自分は、ここまで龍ヶ崎リンを褒め散らかしてるんだろうか。バカだし、すぐうんちとか言うし、配信中に飲んでた焼酎を股間にぶちまけてパンツを脱ぎ出すような奴だ。
でもたぶん、私は信じてるんだと思う。彼女が自分の夢を諦めないこと、そしていつかそれを叶えることを。


2021年3月28日、シュガーリリックの1st単独ライブが実施された。東京都に対する緊急事態宣言が発令されていない、ちょうど合間の時期であり、当日私は現地会場で彼女の姿を観ていた。

シュガーリリックは3人のユニットなので、ライブは基本的に3人や2人でのパフォーマンスで構成されていたが、その中で3人それぞれにソロパートが用意されていた。
事前に「ライブでは、応援してくれている皆にありがとうを伝えたい」と話していた龍ヶ崎リンが自らのソロパートで歌ったのは、AIの『Story』であった。

この歌は、特別な人との「1対1」の関係性を基に、相手への感謝と、いつ消えてしまうか分からない当たり前の日常、今日という日を大切にしたいという想いが織り込まれたものだ。

龍ヶ崎リンの歌は、美しかった。
歌声に「1対1のありがとう」が込められていることが、痛切に伝わってきた。一方で、その想いを「1対1」で返すことができないことが、哀しくもあった。ライブ終盤、最後のMCパートで、彼女はこのようなことを言った。

ぼくたちを見つけてくれてありがとう。

タレントとそのファンという形で彼女を知ってしまった以上、「1対多数」、自分は多数の中の1として、その壁は越えられない。私が彼女から受け取ったものは、何一つ返すことができない。
ありがとうはこっちが言いたいんだよ。でも口に出したら、それは当然、等しく数千、数万の中の1になる。それは仕方ないことだ。

Vtuberに限らず、今は「自分が好きで、応援したいと思っている」様々なものに「推し」という概念がある。私にとって龍ヶ崎リンは「推し」なのかどうか、それはよく分からない。
私は、目標から目を逸らさずに前へ進み続ける龍ヶ崎リンが好きだ。彼女が夢を叶える姿を見たいし、その道中で苦しい、悔しいことがあったとしても、最後は心からの笑顔でいてほしい。「推し」かどうかは分からない。ただそう思っている、としか言えない。
私は龍ヶ崎リンの行く末を信じている。彼女の未来を愛する。


この節の冒頭で、「ここに書くことは誰得話だ」と言った。確かに誰も得しないような話だったなと、最後に見返して改めて思う。でも、これは龍ヶ崎リン本人にずっと伝えたかったことでもある。

Vtuberはファンとの距離が近いとはいえ、タレント本人からすれば、ファンの声というのは"数万のうちの1"でしかない。だから言えない。言いたくなかった。彼女の目に触れると、自分の想いが本当にただの数万分の1になってしまうような気がするから。
今日、6月1日は彼女の誕生日だ。これにかこつけて、こんな不毛な壁打ち文章を「1対1」のつもりで書いている。だから万が一この文章が彼女の目に触れて、それがただの0.0001になってもいい。だから言いたい。

君のことが好きだ。笑え、龍ヶ崎リン。



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