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正信偈7 「成等覚証大涅槃 必至滅度願成就」

正信偈 7
 
成等覚証大涅槃 必至滅度願成就
 
浄土に往生する人は仏となります。煩悩を抱えた人間のままでは浄土へ往きません。あみだの仏さまにお助けされて、自分もまた、極悪人を助ける仏となるのが親鸞聖人のお示しです。あなたの親しかった方も、今は仏となって、あなたを導いているってことですね。
 
仏となることを「さとりを開く」とも言いますが、さとりのことを、等覚(トウガク)だったり大涅槃(ダイネハン)だったり色々な呼び方をします。私たちが浄土でさとりを開いて仏となることは、四十八願の11番目、第十一願に誓われています。
 
「(十一)わたしが仏になるとき、わたしの国の天人や人々が正定聚(ショウジョウジュ)に入り、必ずさとりを得ることがないようなら、わたしは決してさとりを開きません。」(浄土真宗聖典浄土三部経-現代語訳版- 本願寺出版社 27ページ)
 
この第十一願のことを必至滅度の願と言います。滅度もさとりの呼び方の一つです。必ず滅度(さとり)に至らせる願です。あなたが浄土に往生したときに仏とならないのならば、わたし(法蔵菩薩)も仏とはなりませんという誓いです。法蔵菩薩はもう仏になっているので、この誓いは叶っています。ということは、私たちも必ず仏とならせていただくということです。
 
前回から「至心信楽の願」とか「必至滅度の願」とか、難しい言葉が続きましたが、正信偈にわざわざ「本願名号正定業 至心信楽願為因 成等覚証大涅槃 必至滅度願成就」と書いたということは、親鸞聖人がここを大事に思ってのことだと思います。どうやって助けるかが本願、助かったものはどうなるのかが第十一願です。南無阿弥陀仏によってあなたを助けて(本願)、あなたは浄土で仏となるのです(第十一願)。

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