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「NVIDIA(ティッカーシンボル:NVDA)」のQ4-2022の結果が出ました
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※YoY = year over year(前年同期比)
売上 ◎
$7.64B YoY52.8% vs 予想7.42B
Sector別売上高推移
Gaming:3420M YoY37%
Data center:3263M YoY71%
Professional Visualization:643M YoY109%
Auto:125M YoY △14%
Other:192M
EPS ◎
$1.32 YoY70.3% vs 予想$1.22
1Qガイダンス
売上 ◎
8.1B YoY43% vs 予想7.29B
EPS ◎
$1.29 YoY40.92% vs 予想1.17
AH△0.5% at AM6:30
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結果もガイダンスも素晴らしかったがあまりAHでのびておらんどころか若干下落しておる。地合の悪さと直近の期待あげと高すぎるNVDAへの期待が要因かの?
昨日と今日の2日間で決算期待をうけて10%近く上昇していたので、かなり期待先行であげていたから一部利確が入っているという感じですかね。
それでは詳しく決算をみていきましょう!Earning Callの内容も肉付け済です。
1. Revenue(売上高)
Q4-2022:売上$7.64B/YoY+52.8%増(アナリスト予想:$ 7.42B)
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■ 売上推移
※YoY = year over year(前年同期比)
Q4-2020:$3.01B(YoY △5.3%)
Q1-2021:$3.10B(YoY +40.8%)
Q2-2021:$3.87B(YoY +49.9%)
Q3-2021:$4.73B(YoY +56.8%)
Q4-2021:$5.00B(YoY +61.1%)
Q1-2022:$5.66B(YoY +83.8%)
Q2-2022:$6.51B(YoY +68.3%)
Q3-2022:$7.10B (YoY+50.3%)
Q4-2022:$7.64B (YoY+52.8%)
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セクター毎の売上推移は以下となります。主力のGamingとDatacenterの双璧が非常に堅調に推移しています。詳しくは5のガイダンスの項目でみていきます。
4Q決算がおわったということで年度毎の推移でみると以下の通りです。今年は大躍進でしたね。時価総額100兆円企業で60%以上の売上成長率は化け物です。
基盤となるウェーハの供給制約はあるとしんがらも、新しい期に入り改善していると説明しています。
2.利益
各利益の推移は以下となります。順調に利益水準も増加しています。
【売上総利益】5.12B YoY56%
【営業利益】3.67B YoY76%
【純利益】3.55B YoY44%
各種利益率は以下となります。 営業利益率と純利益率が高まっているのは非常にポジティブですね。
3.EPS
Q4-2022:売上$7.64B/YoY+52.8%増(アナリスト予想:$ 7.42B)
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■ EPS推移
※YoY = year over year(前年同期比)以下は4分割修正後
Q4-2020:$0.47(YoY +105.4%)
Q1-2021:$0.45(YoY +104.5%)
Q2-2021:$0.55(YoY +75.8%)
Q3-2021:$0.73(YoY +63.5%)
Q4-2021:$0.78(YoY +64.0%)
Q1-2022:$0.92(YoY +103.3%)
Q2-2022:$1.10(YoY +90.8%)
Q3-2022:$1.17(YoY +60.8%)
Q4-2022:$1.32 (YoY40.9%)
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年間ベースでのEPS推移は以下となります。昨年と今年は非常に堅調に推移していますね。来年のYahoo financeの見通しは5.19なので16%成長と流石に鈍化は予定されています。
4.ガイダンス
ガイダンスについては以下の記載があります。
これは纏めると以下の通りとなります。売上とEPSともに予想をしっかりと大きく上回ってきています。素晴らしいガイダンスといえるでしょう。
Earning Callではこのように記載されています。
成長ドライバーの双璧の1つであるデータセンターについては、何が伸びているのかとQ&Aセッションで質問があり、CEOが以下の通り答えています。
5.KPI
NVDAでは各セグメントの業績をだしています。
【四半期ベース】
【年度ベース】
以下では4Qの数値とYoY成長率をもとに展開していきます。
◼️Gaming:3420M YoY+37%
ゲームを自作したい方向けにGPUを提供したり、趣味で行いたい方に向けてPCを提供していたりしています。NVDAの主力ビジネスの1つです。成長率は巣篭もり需要で加速した1Qや2Qに比べて昨年度3Qと4Qで既に成長していたことから低くなっていますが、堅調に売上を積み重ねています。
Earning Callでのコメントを記載します。
各大型企業との提携も以下の通り発表しています。
◼️Data Center:3263M YoY+71%
データセンターは以下の事業領域が含まれます。注目される分野が目白押しです。
最初にお伝えした通り、AIの機械学習をするにあたっては膨大な計算が必要となるため、CPUではなくGPUが必要となります。
Data Centerはこの数四半期成長率が加速しています。主力だけあってポジティブですね。
性能の凄さや活用の実例について興味のある方は以下もご覧ください。
◼️ Professional Visualization:643M/YoY109%
車のデザインや建物とか内装をデザインする人達がオンライン上でGraphicを用いてデザインの議論をすることができるプラットフォームを提供しています。
まだ売上構成としては少ないですが成長が加速しています。注目されるメタバース用のOmniverseはこのProfessional Visualizationの項目に含まれるようになってます。
明らかにこの数四半期成長が加速しているのが見て取れます。第3の柱になることが期待されています。
Callでのコメントは以下です。
茶の湯Time:メタバース用のOmniverseについて
注目されるメタンバース向けのOmniverseの言及は以下となります。(OmniverseはProfessional Visualizationに含まれます)
急速にメタバースの具現化に向けてOminiverseの機能を拡充していることが読み取れますね。
◼️Automotive:125M YoY△14%
自動運転がテーマとなってきている自動車分野でもNVIDIAは今後の成長が期待されています。
自動運転では画像をもとにリアルタイム処理の必要があるので、速度の速きGPUが必要不可欠となってきています。現在はまだまだ全体の売上の中では小さいですが、NVIDIA自信も成長分野として位置付けています。
EVの興隆の進展と経済再開に伴って成長を期待したいところです。
現在は不調ではが復調することを見込んでいると自信をのぞかせています。
そしてジャガーとのパートナーシップを発表しています。
◼️OEM&Others 192M YoY+25%
暗号マイニングプロセッサーの売上はOEMおよびその他に含まれています。Others全体では1億9200万ドルとなっています。
3Q以降Gameのほうに能力を振り向けると宣言しているのでマイニング用の収益は大きく減少していますが、これは本業に集中するということで好ましい傾向といえるでしょう。
6.CF (営業CF、投資CF、財務CF)
CFについてみていきます。営業CFで基本的に投資CFをまかない大型の投資をするという傾向は変わりません。
営業CF:3,033M
投資CF:△1,587M
財務CF:△744M
ARMの買収についてはCallで言及がありました。どうやら断念したそうですね。
買収は断念したもののArmアーキテクチャーを使って今後も新製品を提供していく意気込みは示しています。
7.財務状況
総負債比率は40%近辺で安定的に推移しています。
ただ、支払利息は$61milと営業利益$3,677milに対して僅か1.6%と軽微な値になっているので収益を圧迫はしていません
8.Earning Call
Earning Callの和訳は以下です。エッセンスを上述の1-7に肉付けして追記しています。