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『現代思想』の「『女』の境界線を引きなおす―『ターフ』をめぐる対立を超えて』(千田有紀)が公開されました。

たった8,000字の原稿ながら、さまざまな物議を醸しだした『現代思想』の論考が、有志によって公開されました。青土社の現代思想編集部の許可を得てのことです。

「『女』の境界線を引きなおす―『ターフ』をめぐる対立を超えて』(千田有紀)

この論考に対しては、東京大学の清水晶子さんなどから、SNS上で厳しい批判を受けました。清水さんはTwitter上で、「ゆな」さんのブログの内容は、私の論考に対する誤読などではない、「研究者として」支持すると断言されています。ぜひ一度、こうしたことを含め、トランスジェンダーの問題や、フェミニズムの問題についいて、きちんと話し合える機会があるといいなと思います。

多くの人に読んでいただき、批判なりご意見なりを、内容に即していただければと思います。私が今のところ認識している内容に関する唯一の批判は、

女湯にペニスのある人が来ることに対して、性被害者が怖がる気持ちを分析した個所は、「ペニスフォビア」である。彼女たちの「常識」を分析するふりをして、ペニスを特別視して、女湯からとペニスのあるトランス女性を排斥しようとする「常識」を千田は再生産している。

というものです。批判は批判として受け止めていますので、この論点もぜひ議論させていただければと思います。

また藤高和輝さんには、「ポストフェミニズムとしてのトランス? ―千田有紀「「女」の境界線を引きなおす」を読み解く」という論考を書いていただきました。

その(注:藤高による論文の。千田による補足)狙いは千田個 人を批判することにあるわけではない。ま た、千田の論考を「正確に」読み、その 「意図」を理解することにあるわけでもな い。ましてや、「中立的立場」から「論争」 を整理することにあるわけでもない。

と私の論文を正確に読む気も、意図を理解する気もないと宣言されてしまっているため、私からの応答は必要とされていないのかもしれませんが、当然、藤高さんにリプライは当然すべきであろうと思います。

議論の活性化を願ってやみません。

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