ブラヒロシ・東海道① イントロ編

世良一夢

 2015年春迄中国に駐在し、帰国後、若い人達
と、「ブラヒロシ」(本名が洋なので)と称して、
江戸名所巡りや街道歩きをやって来ました。その中
の、足掛け五年、計二十二日に分けて歩いた東海道
歩きの様子についてご紹介して行こうと思います。
2020年2月に終着点・京三条大橋に着きまし
た。ご存知のように東海道には五十三宿場がありま
すが、江戸時代の人々は十四日位で歩いたそうです。
これを二十二日で行ったのですから、相当のんびり
旅ですが、それでも急峻な峠あり、大河もありで結
構大変。更に昔は熱田―桑名間は舟だったそうです
ので、当時はさぞかし苦労しただろうと思います。
 先に、全体の感想を言ってしまうのは少し変です
が、私のようなオジサンが東海道を歩き、ブラヒロ
シ的に気が付いたことを幾つかご紹介してみます。
 1. 参勤交代の仕組みを考えた江戸幕府の構想力
は驚きですが、その目的とは別に、街道沿線に与え
た経済効果は絶大です。膨大な官需が各宿場に繁栄
をもたらし、多数の財産家を輩出したようです。
 2. この需要に対応し、起業家精神溢れた宿場で
は、菓子、海産物、染物等の地元名物が数々現われ、
現在でも各地はその恩恵に浴しています。
 3. その一方で、歴史の転換点で時流に乗り遅れ、
寂れてしまった宿場もあります。栄枯盛衰世の習い
でしょうか。この転換点とは、明治期の鉄道敷設時
に生き残れたかに掛かっているように思います。
今も昔も、重要なのは事業機会と変化対応力のよ
うです。まだまだ、色々あるのですが、追々に。
愈々本題です。スタートは勿論日本橋で、都心も
結構面白いです。詳しくは次回に。乞うご期待。

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