ブラヒロシ・東海道20 伊勢特別編

 世良一夢
 
 今日は東海道から少し外れますが、伊勢神宮迄足を延ばします。前回の四日市からは目と鼻の先です。東海道を歩いていると伊勢参りの人達で宿場が賑わったという話があちこちに残っています。江戸期には伊勢参りは大変なブームであったようです。
 今回、私自身、生まれて初めて伊勢参りをしましたが、予想以上に素晴らしい所でした。一つの神社と言うより、天照大御神を祀る内宮と豊受大御神(衣食住の守り神)を祀る外宮を筆頭に、十四の別宮、六十七の摂社・末社等の百二十五の宮社を合わせて神宮と言うそうで、五十鈴川の清らかな流れを含め、地域全体が神域になっていました。
 浮世絵は歌川国芳の「伊勢大神宮遷御之図」で、今でも行われる二十年に一度の式年遷宮の様子です。千三百年の歴史を持つ行事だそうで、前回が2013年でしたので、次回は2033年です。今回の伊勢参りでは、内宮外宮と幾つかの別宮に参拝しましたが、それらの全ての社殿の横には次回の式年遷宮の用地が確保されていました。東西に並ぶ二つの社殿用地を二十年毎に取り換え、社殿は新築し直す、これを千三百年続けて来たということに驚きです。
 伊勢神宮はグルメの宝庫でもあります。内宮入口の「おはらい町」やその中ほどの「おかげ横丁」に行くと、伊勢名物が全て体験できます。有名なのは「赤福」でしょうが、夏限定の「赤福かき氷」も絶品でした。他にも、独特の歯ごたえと味噌味の「伊勢うどん」や「てこね寿司」、「松阪牛」もお勧めです。この字数ではとても言い尽くせないので、一度は是非お伊勢参りにお出かけ下さい。

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